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岐阜の病院〈51〉 岐阜ハートセンター 岐阜市

(2011年5月8日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

循環器急患 24時間対応

画像カテーテル手術をする上野勝己院長(左から2人目)ら=岐阜市薮田南の岐阜ハートセンターで

 モニターに心臓が映し出される。動脈が狭くなった60代の男性。狭窄(きょうさく)症と呼ばれる症状だ。医師3人が協力し、右手の血管から「カテーテル」と呼ばれるチューブを挿入していく。

 心臓の動脈にたどり着くと、先端部を風船のように膨らます。血管を広げた後、カテーテルを通して金属の網状の「ステント」を埋め込む。血管を中から支え、再び狭くならないためだ。

 手術時間は30分ほど。体にメスを入れる開胸手術より、カテーテルを使うと、患者の負担が少ない。上野勝己院長(53)は「翌日には退院できる」と話す。

 循環器系の急患を24時間体制で受け入れている。運営主体は医療法人「澄心会」(愛知県豊橋市)。地上4階の屋上ではヘリコプターが発着でき、山間部からの救急要請にも対応している。

 狭窄症のほか、心臓の動脈がつまって血液が流れなくなる心筋梗塞、血管が内側から裂けていく大動脈解離…。「心臓移植以外であれば、面倒を見られる」と上野院長。

 昨年のカテーテル手術数は1096件。前年と比べ252件増えた。心臓血管や心臓弁に伴う開胸手術は22件増の121件だ。

 医師の技術を支えるのが最新設備だ。体内を検査する「コンピューター断層撮影(CT)装置」は10秒程度で128枚の画像を取り込む。心臓のほか、全身の血管をさまざまな角度から見て、症状を確認できる。

 「超音波診断装置」はモニターに静止画ではなく動画で体内を映し出す。病変部の特定に役立てている。

 ほかの病院との連携も重視している。患者を受け入れる際、担当医が受け入れ先の医師と連絡を取り合う。患者の症状が落ち着けば、検査や治療の結果をホームドクターに引き継いでいる。

 患者一人一人の実情に応じ、社会復帰を目指す「オーダーメード医療」がモットー。昨年8月には、患者らが運動療法をできる部屋を院内に設けた。自転車型トレーニング器具2台を置き、少しずつ体力をつけてもらうようにしている。退院後の食事面の指導もしている。

 上野院長は「スタッフの人数を増やし、個々の技術を高めて、循環器専門病院として、どこにも負けない医療を提供し続けたい」と話している。 (佐久間博康)

 上野勝己院長の話 単科病院ならではの小回りの良さを生かし、患者を断らない、待たせない姿勢で、一刻を争う循環器系の救急に必要なスピードを追求している。循環器の専門病院として地域医療の発展に貢献したい。「胸が苦しい」などの症状があれば、気軽に相談に来てほしい。

 岐阜ハートセンター ▽開業 2009年▽循環器内科、心臓血管外科、内科▽医師12人、臨床工学技士5人、臨床検査技師5人、放射線技師4人▽休診日 土曜午後、日曜、祝日、年末年始▽岐阜市薮田南4-14-4▽電058(277)2277

岐阜ハートセンター

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