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岐阜の病院〈52〉 岐阜メイツ睡眠障害治療クリニック 岐阜市

(2011年5月22日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

充実の検査で安眠追求

画像田中春仁院長(奥)が見守る中、終夜睡眠ポリグラフ検査の準備をするスタッフら=岐阜市薮田南の岐阜メイツ睡眠障害治療クリニックで

 2階の管理室に並ぶモニターに、いくつもの折れ線グラフが映し出される。睡眠中の脳波や呼吸運動などを一晩かけて測定する終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)。時折、鼻口の呼吸センサーの波長が途切れ、スピーカーから大きないびきの音が。画面を見つめ、検査技師の1人が説明する。

 「睡眠時無呼吸症候群(SAS)、重症です」

 睡眠中に気道がふさがり、呼吸が一時的に止まるSAS。血圧上昇が生活習慣病や心臓病、脳血管障害などのリスクを高め、睡眠が分断され、日中の睡魔が事故を招くおそれもある。肥満の中年男性に多いが、やせた人や女性、幼児の患者もいる。程度に応じ、マスクで空気を送り込み、気道を広げる治療法「CPAP」などを施す。

 「眠い」「眠れない」といった症状は、心の悩み、気力など精神的な問題のみに結び付けられがちだが、田中春仁院長(51)は語る。「内科的側面も考えないと正しい診療ができない。情緒的、科学的判断の使い分けが重要」。PSGをはじめとする客観的な検査で睡眠状態を解き明かし、的確な治療に導く。

 きっかけは総合病院に勤務していた時の患者。うつ病と診断され、さらにSASの症状が認められたため、CPAPを施すと、うつ症状までも改善した。

 それ以降、欧米で進む睡眠医療に傾倒するとともに、総合的に診る態勢づくりの必要性を痛感。2008年秋、医療法人社団「三遠メディメイツ」(愛知県豊橋市)の傘下で、2番目となる睡眠治療専門のクリニックを開業した。

 夕方から足がムズムズする「レストレスレッグス症候群」、体内時計が狂う「概日リズム睡眠障害」、夜中に暴れ出す「レム睡眠行動障害」…。

 日本睡眠学会の認定医療施設として、96ある全ての睡眠障害を想定。県外を含め年間1千件を超える検査規模は、国内で5カ所だけ。JR東海や大手運送会社などの睡眠検診も受託する。

 PSGを行う部屋はホテル仕様の16室を備え、1泊してそのまま通勤、通学できる便利さが特徴。体内時計を戻すため、朝と同じ光を照射する高照度光治療室を導入するなど、充実した設備を誇る。

 昨夏からは、くつろいだ雰囲気で対話し、カウンセリングやリラクゼーション法の指導を行う不眠症の認知行動療法を始めた。睡眠不足に陥りがちな若者の生活習慣を考え、地元中学生を招いた総合学習を行うなど啓発にも意欲的だ。

 インターネットやコンビニに象徴されるように、世の中は24時間、昼夜の境目なく回り続ける。「睡眠は心と健康に影響する。だから質の良い眠りが不可欠」と田中院長。複雑な環境を生き抜く鍵だからこそ、安眠の追求はやまない  (久下悠一郎)

情報発信の施設に

 田中春仁院長の話 今後は睡眠社会学を含め、広く情報発信できる施設にしたい。目指すのは中部、東海地区での広域的で存在感のある総合的睡眠医療センター。大学病院や基幹病院が対応できない診療体系を構築することで、岐阜地域の活性化につなげたい。

 岐阜メイツ睡眠障害治療クリニック ▽開設 2008年▽常勤医1人、非常勤医2人、検査技師12人、看護師1人▽病床数 16▽駐車場 24台▽岐阜市薮田南4−15−20▽JR岐阜、名鉄岐阜駅から岐阜バスで約20分▽電058(272)9300

画像岐阜メイツ睡眠障害治療クリニック

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