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訪問歯科診療ネット発足 寝たきりの高齢者らに対応

(2011年11月27日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する
画像介護施設に出向き、お年寄りを治療する高井さん。ネットワーク化で、通院できない患者のケア充実を図る=関市内で

岐阜県保険医協 10月から本格的に運用 歯科医師58人が登録

 病気などで歯科に通えない人たちへのケアを充実させようと、岐阜県内の歯科医師による訪問歯科診療ネットワークが発足し、先月から本格的な運用が始まった。生活習慣病などと関係が深いとされる「口内の健康」を守る往診システムの確立で、これまで手が届きにくかった患者の健康管理もサポートする。 (斎藤雄介)

 近年の研究によると、歯と体の健康には密接な関係があることが分かってきている。歯周病が糖尿病を悪化させたり、口の中を清潔に保つことで高齢者が死亡するケースもある誤嚥(ごえん)性肺炎を予防できるという。

 県内にはこれまでも往診に取り組む歯科医師はいたが、まだ少数だった。県保険医協会が4月に実施した歯についての一般電話相談で、歯科往診への要望が多く寄せられたことから、協会がネットワーク化に乗り出した。主に高齢者を対象とし、入れ歯の調整や虫歯、歯周病の治療を行う。

 在宅医療に取り組む医師や介護施設などから訪問依頼を保険医協会が受け付け、往診可能な歯科医師を紹介する仕組み。今月25日現在で県内19市町の歯科医師58人が登録した。

 30年ほど前から独自で往診に取り組み、ネットワーク化を中心となって進めた歯科医師の高井重治さん(64)=関市=は「口内の健康状態改善で、寝たきりだった患者の行動範囲が広がった例もある。症例研究や情報交換を重ね、より多くの患者の生活改善につなげたい」と話す。

 十分な設備がない往診での治療技術普及のため、27日には岐阜市内の協会事務所で登録医向けの勉強会を開く。訪問先の患者の症例研究も進め、往診の質の向上に努める。

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