つなごう医療 中日メディカルサイト

三重の病院〈91〉 三重耳鼻咽喉科 津市

(2012年4月1日) 【中日新聞】【朝刊】【三重】 この記事を印刷する

安全な治療へ工夫随所 

画像拡大カメラなどを使う診療の様子=津市観音寺町の三重耳鼻咽喉科で

 待合室に子どもの笑い声が響く。県内でも数少ない小児耳鼻科を開設し、子どもの中耳炎から花粉症、高齢者の補聴器相談まで幅広く対応する。医師2人に看護師、事務員など、スタッフは総勢13人の体制を敷く。勤続25年以上のベテラン看護師が最初に患者から症状を聞き、必要な聴力検査などをしてから診療に入る。

 子どもの診療を手掛けるのは副院長の坂井田麻祐子医師。中耳炎の治療では鼓膜の切開をする場合も多く、大人より小さな耳の穴を手術するには高度な技術が必要とされる。手術中、じっとしていられない子どもを抑えるのもベテランならではの経験が光る。

 春先に多く訪れるのは花粉症患者。内服薬による治療を中心に、患者のニーズに合わせて薬を処方する。薬は20種以上をそろえ、患者の要望を聞きながら生活様式に合わせ、副作用を考慮しながら一人一人に合った薬を処方する。

 ほかに花粉症の予防治療として鼻粘膜を焼き切る治療を実施している。従来はレーザーを使って粘膜を焼いていたが、最近では薬品を塗布して鼻粘膜を焼き切る治療法を導入した。治療時間が少なく、患者への負担が軽いという。

 今年は昨年に比べて花粉の飛散量は少ないが油断は禁物だ。花粉対策として荘司邦夫院長は「洗濯物は外に干さないで」と強調する。生乾きの洗濯物には花粉が付着しやすく、室内に花粉を持ち込む原因となる。寝具などに花粉が付き、夜眠れない原因になるという。

 開設から31年。荘司院長が一貫して掲げるのが患者の取り違えや院内感染をなくす医療の安全だ。工夫は随所にちりばめられている。

 手術では、左右の取り違えを防ぐため手術する側の耳にばんそうこうを貼っている。院内では手洗いと消毒はもちろん、スタッフ全員がマスクを着用。診療に訪れた患者にもマスクを配布するなどこまやかな気配りを忘れない。 (住彩子)

情報の共有を徹底

 荘司邦夫院長の話 医師が診察できる時間は限られる。患者に治療内容を説明し、症状を聞き取るチーム医療を支える人材を育ててきた。患者の希望に応じて、手術の様子やカルテ、検査結果などは全て公開している。医院の規模に関係なく、これからも安全・安心な医療を提供できるようスタッフ同士での情報共有を徹底していく。

 三重耳鼻咽喉科 ▽創設 1981年▽病床なし▽常勤医2人▽耳鼻咽喉科、小児耳鼻科、アレルギー科▽津市観音寺町445の15。三重交通バス停「鳥居町」から徒歩5分▽電059(228)0100

画像三重耳鼻咽喉科
同じジャンルの最新ニュース
めまい患者に向き合う 富山大医学部 將積日出夫さん (2016年12月13日)
「耳のふさがり」が頻発 (2016年10月25日)
夏の咳 1カ月ほど続く (2016年8月9日)
自転車日本縦断 体験語る (2016年7月5日)
補聴器の聞こえ方調節を (2016年6月1日)

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人