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心の声聴こう

認知症のはなし

(2012年4月17日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

不安や混乱減らす

 認知症の人の声に耳を傾けることは、認知症ケアの原点です。特に65歳未満の若年性認知症の人は、生活上のさまざまな悩みを抱えていることも多く、就労を希望し、何とか社会参加したいと思っておられる方も多いと思います。

 一方で認知症になったら何も分からなくなるという偏見があります。実は認知症になっても軽度、中等度であれば、気分や感情は生き生きと残っており、言いたいこと、やりたいことがたくさんあります。認知症になっても記憶障害があっても気分や感情は残り、人間として核となるその人らしさは最期まで残ります。周りの人は認知症の人の心の声を聞くことが大事です。認知症の人が何をしたいのか、何で困っているのか、どうしてほしいのかなど、傾聴することが必要です。

 傾聴することで介護は180度変わります。そのことが本人を中心とした介護につながります。本人の不安や混乱に寄り添うことが結果的に、暴言、暴力などの周辺症状を軽減し、認知症の進行を抑制する可能性があります。そのために、認知症の人の本人会議が開かれ、意見を自由に交換し合える場所を提供する取り組みも各地で始まっています。(国立長寿医療研究センター内科総合診療部長・遠藤英俊)

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