愛知の病院〈89〉 光生会病院 豊橋市
がん病期診断に自信
PET−CT画像を指しながら技師らと協議する仙田さん(左)=豊橋市吾妻町の光生会病院でパソコンに取り込まれた450枚の画像を、先端画像センター長の仙田宏平さん(70)=放射線科=が専用モニター上で次々に切り替えていく。「腫瘍がリンパ節まで転移していますね」。別の総合病院に通う80代の男性患者が東三河で唯一、センターにある画像診断装置PET−CTの検査を受けに来た。
がんは他の機器でも発見できる。だが腫瘍の範囲やどこまで転移しているかなど、病期の正確な診断は難しい。がん細胞が正常細胞に比べ、数倍以上のブドウ糖を取り込む性質を利用したPET検査ではそれが可能になる。
藤田保健衛生大病院(豊明市)に勤務していた仙田さんだが、光生会病院がセンターを開設すると聞き、2006年に移ってきた。「PET−CTによる医療に携わりたかった。豊田市や浜松市にもあるが、この地域での存在価値が出てきた」と胸を張る。
病院は07年に新病棟を建設。100の病床数はそのままで、慢性期から急性期病院に転換した。
前年、日本人間ドック学会から健康診断の機能評価施設として認定を受けた。地元企業を中心に年間6万人が健診を受ける。以前から充実していた健診で、新たに病気が判明した患者を自ら受け入れるために方向性を変えた。療養型病院や介護老人施設、デイサービスセンターなど、法人全体で地域の医療ニーズに応えている。
この転換期に白羽の矢が立ったのが仙田さんや、金子哲也院長(56)=消化器外科=などの専門医。若手医師を教育し、救急医療に対しても意識改革を図った。以前は年間100台ほどだった救急車の受け入れは今は1000台ほど。病床数に対する受け入れ数の割合は市内の他の総合病院よりも高い。
高い清潔度が必要な人工関節手術が可能な手術室も完備。がん拠点病院ではないが、食道がんや膵臓(すいぞう)がんの手術もできる。
「患者に結果を示すことを第1に方向性を転換してきた。ゼロから出発し、8合目まで来た」と金子院長。就任時に13対1だった患者と看護師の割合は、看護師を確保して3月には7対1を実現させた。4月からは、病気ごとに医療費が決まっているDPC(診断群分類別包括評価)を導入し、無駄な医療行為の削減を目指す。 (曽布川剛)
途切れない医療を
金子哲也院長の話 健康診断から治療、手術、術後ケアまで、途切れのない「シームレスな医療」が理想。100床と小規模だが、都会の大病院に引けを取らないレベルを維持しているつもりだ。在宅医療も必要だが、地域の開業医とのすみ分けも大事。市東部での位置付けを意識していきたい。
光生会病院 ▽創設1953年、新病棟2007年▽114床▽常勤医11人、非常勤医24人▽内科、消化器内科、循環器内科、外科、眼科、婦人科など12科▽豊橋市吾妻町137。市電東田駅か競輪場前駅から、徒歩5分▽電0532(61)3166
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