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献血の遺品に心動かされ 息子の死亡補償金を寄付

(2012年5月3日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

大韓赤十字社に約1400万円 

 韓国の夫婦が2年余の訴訟の末に得た息子の死亡補償金2億ウォン(約1400万円)を、大韓赤十字社に寄付した。献血によく協力した息子が補償金をどう使えば一番喜ぶかを考え、寄付を決めた。

 夫婦は韓国南東部の地方に住むタクシー運転手の夫(62)と妻(58)で、格別裕福なわけではない。2年前の4月、当時30歳だった息子は就職間もなく会社の仕事先で電線設置工事中に墜落死した。夫婦は事故原因などをめぐり会社側と訴訟で闘い、補償金を得た。

 息子は高校3年生で初めて献血をしてから、年に5〜6回ずつ献血を続けた。2004年には計30回に達して表彰も受けた。息子を失った夫婦の苦しみは癒えないが、遺品の整理中に表彰状が出てきて心動かされ、寄付を決心したという。

 地元の赤十字社では、夫婦と息子の善行を広報しようと寄付金の伝達式を開こうとしたが、夫婦は固辞した。「人に知られず寄付したい」と非公開を望んだ夫婦の意向に沿い、赤十字社は簡単な報道資料だけを作って配布した。 (ソウル・辻渕智之)

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