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がんに浸透 新種ペプチド 愛知県がんセンター、白血病用など10種を開発 

(2012年7月19日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

検査、抗がん剤に応用期待

がん細胞だけをねらうペプチドの働き

 がん細胞に吸収されやすいペプチド(アミノ酸)を、愛知県がんセンター研究所(名古屋市千種区)の近藤英作腫瘍病理学部長と斎藤憲研究員らのチームが開発した。がんの早期発見やがん細胞だけを狙った治療への活用が期待される。研究結果は17日、英オンライン科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に発表された。

 抗がん剤は、特定のがん細胞だけでなく健康な細胞にも影響するため、いかに副作用を少なくできるかが課題となっている。チームは、がんの種類によって吸収されやすいペプチドが異なることも発見。がんを抑制する遺伝子や抗がん剤などをペプチドと組み合わせれば、さまざまな種類のがんの治療に応用できる。

 人間の白血病のがん細胞を移植したマウスに、抗がん作用のあるペプチドを人工的に組み合わせて投与。1週間後、投与していない白血病のマウスと比較すると、ペプチドががん細胞に吸収されており、腫瘍の大きさは半分以下になった。

 また、着色したペプチドをマウスに投与したところ、吸収されてがん細胞だけが発色した。初期の小さながん細胞でも、色が付いて識別できた。

 チームは、白血病のほか、大腸がんや胃がんなど10種類ほどのがん細胞に吸収されやすいペプチドを開発し、研究を進めている。近藤部長は「がん細胞それぞれに吸収されやすいペプチドがある。副作用が少なく、効率の高い治療技術になる」と話している。

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