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心電図で「不完全右脚ブロック」

紙上診察室

(2012年9月4日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 心電図で「不完全右脚ブロック」

 高校1年(15歳)の息子が、学校の健診で心電図検査を受け「不完全右脚(うきゃく)ブロック」と診断されました。日常での注意点を教えてください。(女性・45歳)

A 「左脚」に比べ問題少ない

 心臓では心筋細胞が電気的に興奮し、その興奮が心臓全体に伝わって心筋が伸びたり縮んだりして血液を全身へ送り出しています。心臓は心房と心室からなりますが、電気信号が心室に伝わるのに要する時間が長く、不整脈の原因となるのが脚ブロックです。正常よりも伝わる時間が少し長いのが「不完全」、さらに長いのが「完全」と区別されます。電気の伝わり方が悪くなる部位により、「右脚」「左脚」に分けられます。

 右脚ブロックが起こる原因はよく分かっていませんが、多くの場合、心臓の働きに問題はありません。特に症状もなく、普段の生活や運動に制限はありません。

 ただし、ほかの心臓病に伴って右脚ブロックが起こることがあります。胸痛や息切れ、動悸(どうき)、あるいは失神などの症状がある▽血縁者で心臓が原因と推定されるような突然死がある▽聴診やエックス線撮影で異常を認める−などの場合には、心エコー検査や運動負荷試験を受けた方がよいでしょう。競技スポーツを行う方は、念のために精密な検査をお勧めします。

 右脚ブロックに比べ左脚ブロックでは、電気信号の伝わり方が障害される範囲が広く、ほかの心臓病を伴うことが多いため、精密検査が必要です。(名古屋医療センター循環器科・教育研修部長・富田保志氏)

富田保志氏

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