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静岡の病院〈41〉 かわだ小児科アレルギークリニック

(2012年9月23日) 【中日新聞】【朝刊】【静岡】 この記事を印刷する

無料でアトピー勉強会

画像アトピースクールで治療法などを説明する川田院長=浜松市中区のかわだ小児科アレルギークリニックで

 発熱や下痢などの感染症にとどまらず、喘息(ぜんそく)やアトピー性皮膚炎、食物アレルギーなど幅広く診る。小児科でアレルギーの看板を専門的に掲げるクリニックは浜松市内でも珍しく、乳幼児を中心に市内外から1日平均100人が通院する。

 「子どものアレルギー疾患は早期発見、早期治療が欠かせない。まずは家族との信頼関係を築くことが大切」と話す川田康介院長(50)。その取り組みの1つが開院以来、無料で続けているアトピースクールなどの院内勉強会。午後の診察前に川田院長が講師となり、アトピー性皮膚炎の原因や治療法をスライドを使って説明する。

 治療に欠かせないステロイド外用薬は、薄くのばさず乗せるように塗る。関節付近はしわを伸ばしながら洗う−など、実演を交えてアドバイス。さらに、肌の見た目が良くなったように見えても「炎症が完治したわけではない。すぐにステロイド外用薬を中止したりせずに、塗る間隔を徐々にあけていくことが大事」と解説した。

 双子の女児(6つ)がアトピー性皮膚炎という磐田市の母親(30)は「軟こうを塗る量や回数が分かった」と感心した様子。10カ月の長男と訪れた浜松市中区の母親(28)も「自分自身がアトピーに縁がなく育った。ひと通り聞いて納得できた」と話した。

 乳児のアトピー性皮膚炎の7割が食物アレルギーを合併しているが、食物が原因になっているとは限らない。一般的には、血液検査や皮膚テストで食物に対する免疫反応を調べるが、同院では食物経口負荷試験も実施している。これは卵や牛乳、エビ、ピーナツといった食物を微量から食べさせて、アレルギーの有無や食物除去の程度を決める。

 「血液検査や皮膚テストで陽性反応が出ても、実際に食べてアレルギー症状が起きるとは限らない」と川田院長。乳幼児は成長過程で消化能力や腸管免疫力が成熟し、少しずつ食べられるようになっていくことが多いと指摘する。「食べさせないのは医者にとって無難で簡単な対応。QOL(生活の質)を広げるためにも、できるだけ食べるものを増やしてあげたい」という。 (赤野嘉春)

 症状の改善が喜び

 川田康介院長の話 小児のアレルギー疾患が増えている。小児科医は感染症のお子さんを診療するように、アレルギー疾患も「よくある病気」として診断・治療できることが望まれる。症状が改善していく患者さんをみるのが喜びであり、医学の発展に乗り遅れないように日々努力を続けたい。

 かわだ小児科アレルギークリニック ▽沿革 2008年開設▽小児科、アレルギー科▽常勤医1人▽浜松市中区曳馬▽電053(475)8111

画像かわだ小児科アレルギークリニック

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