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遠隔医療の現状紹介 近江八幡でシンポ

(2012年10月21日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する

治療方針決定、スムーズに

画像遠隔医療の利点を説明する東福寺幾夫教授=勤労者福祉センターアクティ近江八幡で

 情報通信技術を活用した遠隔医療推進を目指すシンポジウムが20日、滋賀県近江八幡市勤労者福祉センター「アクティ近江八幡」であり、現状や課題などが紹介された。

 遠隔医療は離れた場所にいながら通信技術を使って健康増進や医療、介護をする行為。遠隔医療に詳しい東福寺幾夫・高崎健康福祉大教授(医療情報学)が「わが国における遠隔医療の現状と将来」と題して講演した。

 東福寺教授によると、がん患者の主治医ががん細胞標本の画像データを遠方の病理専門医に送信し、治療方針の支援を受けるといった情報交換のほか、医師が在宅患者にテレビ電話を通じて遠隔診療するようなケースがある。遠隔診療は、糖尿病やぜんそく、高血圧、アトピー性皮膚炎などの患者への助言や指導に活用できる。

 講演では「病理専門医の総数は約2100人で医師全体の0.7%と少なく、大学や都市部に集中している現状がある。専門病理医がいない病院でも遠隔医療を使えば治療方針決定がスムーズになるなどのメリットが大きい」などと解説。「医療の当たり前のツールの1つにしたい。実践へのガイドラインを作りたい」と話した。

 シンポジウムは県と県立成人病センターの主催。県内外の医師や医療機器の研究者、市職員ら計約60人が出席した。 (桑野隆)

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