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静岡の病院〈44〉 JA静岡厚生連リハビリテーション中伊豆温泉病院

(2012年11月11日) 【中日新聞】【朝刊】【静岡】 この記事を印刷する

天然温泉で“運動浴”

画像温泉に入って歩行訓練をする患者ら=伊豆市上白岩で

 緑豊かな環境の温泉地にあり、年中無休でリハビリテーション治療に取り組む。急性期疾患治療後の患者を診る回復期病棟は、137床で県内最大級の規模。豊富なリハビリメニューがあるなか、利用者から一番評価が高いのが天然温泉を使った運動浴だ。

 関節リウマチや骨・関節疾患、脳血管障害など対象の疾患は幅広い。理学療法科の磯毅彦技師長は「効果を感じやすく、大勢で楽しく取り組むので、患者のリハビリに対する意欲も上がる」と話す。

 水中で体操ができる16平方メートルの浴場と、長さ10メートル、幅3メートルの歩行スペースは34〜36度に調節された源泉で満たされ、30分間の運動が行われる。基本コースは、水中で腕を回し脚を交互に持ち上げるなどの体操、ペットボトルとボールを使って運動するバランス訓練、水中を歩く訓練がそれぞれ10分。基本コース以外も、患者の状態に合わせた個別メニューを展開する。

 水着姿の患者と理学療法士の笑い声が響く運動浴は、和やかな雰囲気。手術でひざに人工関節を入れた函南町の女性入院患者(78)は「ほかのリハビリが遅れていて落ちこんでいたけど、陸上でできないことがプールでは簡単にできて、子どもに戻ったみたいで楽しい」と笑う。

 水中では浮力が働くため、胸まで漬かると足にかかる体重は3〜4割まで軽くなり、関節や筋肉への負担が減る。さらに、水中ではバランスをとるのが難しく、陸上で使わない筋肉が鍛えられる。運動浴責任者で理学療法士の山口武夫さんは「水温が大切。心拍数が変動しにくい温度に保っているので、体に無理なく運動ができる」と工夫を話す。

 浴場には病院近くの山から引いてきたアルカリ性単純温泉を使い、関節リウマチや脳卒中の後遺症、筋肉痛、腰痛などに効能がある。消毒薬はにおいを抑えたものを使い、温泉らしさも大切にしている。運動浴と温泉の効能を合わせて、楽しみながらリハビリに取り組める。

 磯技師長は「回復期の患者に集中的にリハビリをしている。患者のモチベーションが上がれば体の機能回復がさらに早くなる」と運動浴の役割を感じている。 (山田晃史)

 時代のニーズ 対応

 相川崇史院長の話 リハビリ機能のさらなる充実に取り組んでいる。健康管理や予防医学としての健診・人間ドックや、在宅療養者を支援するための訪問看護ステーションなど時代のニーズに対応した体制整備にも努めている。

 中伊豆温泉病院 ▽沿革 1967年に県厚生農業協同組合連合会がリハビリ専門病院として開設▽内科、外科、整形外科、リウマチ科、リハビリテーション科など7科、250床▽医師11人、看護師・准看護師100人、理学療法士50人、作業療法士30人▽伊豆市上白岩▽電0558(83)3333

画像JA静岡厚生連リハビリテーション中伊豆温泉病院

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