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静岡の病院〈50〉 静岡市立静岡病院

(2013年2月24日) 【中日新聞】【朝刊】【静岡】 この記事を印刷する

明治2年開設 健康守る

画像日々執刀される心臓手術=静岡市葵区の市立静岡病院で

 駿府城公園(静岡市葵区)のそばに立つ静岡市立静岡病院は、駿府が静岡と改名したのと同じ1869(明治2)年創立。国内で指折りの歴史を誇る。発展を続ける静岡市とともに、病院も最新の医療を採り入れ市民の健康を守ってきた。

 心臓など循環器疾患の治療に早くから取り組み、1962年に初の心臓手術を実施、心臓病センターを開設した。2008年10月には循環器内科と心臓血管外科を一体化させたハートセンターが誕生し、より効果的な循環器医療を目指している。

 心臓や周辺にメスを入れる開心術は年間約330件。大動脈などの手術も含めれば680件で、全国有数の手術数。狭心症や心筋梗塞、大動脈瘤(りゅう)が多いが、近年は心臓に4つある弁のいくつかがうまく動かなくなる心臓弁膜症の高齢者の患者が増加。高齢社会で手術のニーズは高まっている。

 体力の弱い高齢患者の出血や切開量を抑え、負担の少ない手術をしたい。そこで3月に導入するのが「ハイブリッド手術室」だ。3次元で血管造影できるコンピューター断層撮影(CT)など、高機能の装備を備えた手術室で、血管の様子を画像で見ながら手術できるようになる。

 ハイブリッド手術室で、胸を切開せずにカテーテルを使って大動脈に人工血管のステントグラフトを入れる手術の可能性が広がる。島本光臣院長兼ハートセンター所長は「今後の循環器医療に欠かせない設備ができる」と強調する。

 地域との連携も重視。01年には静岡医師会などとともに、かかりつけ診療所と静岡病院の医師が2人で主治医になり、情報を共有して急病患者を治療する「イーツーネット」(医2ネット)を立ち上げ、他の総合病院にも広がった。11年に始まった診療情報の通信システムは、将来は歯科や薬局にも拡大予定。研修施設は市内の全医療関係者に開放していく。

 島本院長は「自分たちの病院だけ生き残ろうとしても、医療崩壊は防げない。市全体の医療を守るために努力するのが、静岡病院の役割です」と話す。 (今井智文)

 より高いレベルで

 島本光臣院長の話 患者さんのためにというのは当然。さらに高い医療レベルで「静岡が欲しがる病院になる」というのをモットーにしている。救急の受け入れは97%以上。急性期病院としてあらゆる患者を受け入れていきたい。

 静岡市立静岡病院 ▽1869年に藩立駿府病院として開設、1876年に公立静岡病院となり1889年に静岡市移管。1951年に現在地に移転▽506床▽内科、血液内科、呼吸器外科など25診療科▽医師126人▽静岡市葵区追手町▽静岡駅から徒歩15分。バスの場合は静岡駅北口からしずてつジャストラインで中町バス停下車(約7分)▽電054(253)3125

画像静岡市立静岡病院

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