つなごう医療 中日メディカルサイト

慢性腎臓病 リスク遺伝子を発見 予防、新薬開発に道

(2013年3月30日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

三重大など 発症リスク、唾液検査で

 腎機能が徐々に悪化する慢性腎臓病(CKD)の発症確率を高める遺伝子を、三重大生命科学研究支援センター(津市)の山田芳司教授らが突き止めた。唾液などの検査で発症リスクが分かるようになり、予防や治療法の開発につながる可能性がある。29日付の英医学専門誌電子版に論文を掲載した。
 CKDは国内の患者数が1300万人以上と推計され「新たな国民病」ともいわれる。病状が進行すると、末期腎不全や心筋梗塞などを引き起こす危険がある。食事などの生活習慣のほか、遺伝要因が指摘されていたが、関連する遺伝子は判明していなかった。
 三重大や名古屋市立大などでつくる研究チームは、CKD患者とそれ以外の計3800人の全遺伝情報を解析した結果、患者に多い3種類の塩基配列を発見した。さらにCKDを併発することが多い糖尿病患者約千人で、3種類の組み合わせを調べたところ、最も発症しやすい組み合わせの患者のCKD併発率は、発症しにくい組み合わせの患者の7.4倍に上った。
 遺伝子が特定されたことで、その遺伝子を狙った新薬の開発につながるとみられる。山田教授は「検査の精度を高めることで一人一人の発病率が割り出せる。患者のリスクに応じた個別的な予防法の開発に期待できる」と話した。

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人