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愛知の病院〈108〉 碧南市民病院 碧南市

(2013年4月13日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

和温療法実施へ準備

画像和温療法のサウナ室を説明する杉浦内科部長(左)=碧南市民病院で

 3月初め、県内の他の医療機関に先駆けて「和温療法」を導入し、本格実施に向けて準備を進めている。特に慢性心不全に効果があり、日本循環器学会の治療ガイドラインにも盛り込まれている。「余命半年や1年で心臓移植しか道はない」と宣告された重症患者も改善したケースが報告されているという。

 鹿児島大病院で開発され、がん治療などに使われる従来の「温熱療法」と区別して名付けられた。検査着に替え、血圧などを測った後、遠赤外線による乾式サウナ室へ。ドアには点滴のチューブを通す口があり、入院中の重症患者は点滴しながらサウナ浴をする。心臓を患う人には危険とされるサウナを、逆転の発想で応用する。

 一般の湿式サウナに比べて温度は低く、室内は天井から足元まで60度。15分間入ると、深部の体温は1.0〜1.2度上昇する。その後、安楽椅子で肩まで毛布にくるまり、頭もタオルで包んで保温し30分間休む。それから流した汗に見合った水分を補う。入院患者は週5回、外来患者は週2〜3回続ける。

 杉浦厚司内科部長は「安全で副作用がなく、リラクセーションをもたらして患者に優しい」と説明し、「将来の保険適用に期待したい」と話す。

 300床規模の病院としては研修医が多いのも特徴だ。2012年度は医科の1〜3年次で計10人。13年度も4人を新規に採用した。研修後も正規職員として残って活躍する医師も多く、安定経営の上で課題となる医師確保の面で利点がある。

 背景には症例が比較的多く、研修医の定数が多い大病院に対し、患者にタッチできる機会が多いことが挙げられる。研修医は救急外来でも腕を磨いている。鈴木友喜広経営管理部長は「先輩がここはいいよと、後輩の学生に声を掛けてくれる」と説明する。身近に感じてもらおうと、ホームページに現役研修医のブログを掲載している。

 全国の自治体病院が赤字に悩む。医業収入の向上は難しい課題だ。12年2月に改革プラン改定第2版を策定し、医療機能の充実、職員の意識改革とともに経営の健全化を前面に打ち出した。12〜14年度の取り組みを病床利用率のアップやコストの削減など17項目と定めた。

 11年度の純損失は2億円弱。「それでも赤字は減りつつある」と、事務方は病院改革の効果に手応えを感じている。(早川昌幸)

温かな医療理念に

 梶田正文院長の話 西三河南部西医療圏の第2次救急医療機関として、また市民の生命と健康を守る地域医療の中核病院としての役割を担ってきた。基本理念に「温かな心のこもった医療」の提供を掲げ、地域医療機関との病診連携を密に、住民から「愛され、選ばれうる病院」を目指す。

 碧南市民病院 ▽1988年5月に診療開始▽一般320床▽常勤医47人、非常勤医60人▽内科、脳神経外科、リハビリテーション科、産婦人科、歯科口腔(こうくう)外科など19科▽碧南市平和町3の6▽電0566(48)5050

画像碧南市民病院

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