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「混合型血管奇形」 難病に指定して

(2013年6月4日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

厚労省に20万人署名提出へ

画像赤く大きく腫れた脚や腹部の写真を示して、混合型血管奇形について説明する馬田朋子さん=岐阜市内で

 血管やリンパ管の先天的形成不全「混合型血管奇形」を患う患者や家族らが7日、国の医療費助成対象となる難病指定を求め、厚生労働省に20万1706人分の署名を提出する。この病気は原因不明で、治療法も確立されていない。小学6年の長女(11)が病気で苦しむ岐阜市の主婦馬田朋子さん(37)は「治療の研究を進めるためにも、難病に指定してほしい」と訴える。

 馬田さんの長女は生まれつき、左腹部と左脚全体が腫れている。体育の授業は制限され、遠足や修学旅行で長く歩けば脚の痛みも増す。「いつもだるく重い。針で刺されたように痛い時もあるよ」。馬田さんは長女に、そう打ち明けられたという。

 生後すぐから受けた腫瘍切除などの手術は10回以上。血管の病気であるため、大量出血の危険性がつきまとい、手術や専門治療ができる病院は限られる。専門医がいる北海道に年3回は行く年もあり、今年8月末には腹部の手術をすることを親子で決断した。

 「娘は年頃なのに、着たい服も着られない。成功してほしい」と馬田さん。ただ再発の可能性はかなり高い。「3歳で初めて病名が分かった時から、娘の病気と共存する覚悟はできているから」

 馬田さんが患者家族代表を務める「混合型血管奇形の難病指定を求める会」は2007年8月に発足。全国に17の支部があり、これまで難病指定を求める署名を厚労省に3回提出した。署名数は今回分を含めると、124万6089人分になる。

 難病患者の支援をめぐっては、厚労省の専門家委員会が今年1月、医療費助成の対象となる疾患を現在の56から300以上に広げるべきだと提言。厚労省は来年度から新制度を始める方針だが、混合型血管奇形が対象となるかは不透明だ。

 7日は、馬田さんら患者と家族ら30人が上京する。「就労や結婚、出産。患者や家族は将来への不安を抱え、経済的な負担も重い。難病指定で、治療環境の改善につなげられればうれしい」
(小川慎一)

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