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心患う親持つ子をケア 三重大医学部 土田幸子さん

医人伝

(2013年7月30日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

交流会を毎月開催 助教・看護師 土田幸子さん(48)

画像心の問題をサポートしている土田幸子(つちだ・さちこ)さん

 精神科医や看護教員、臨床心理士らでつくる「親&子どものサポートを考える会」の世話人代表として、「三重 子どもの集い・交流会」を2011年9月から、津市内で毎月開いている。交流会では精神疾患の親と暮らしたことがある成人たちが経験を語る。

 津市出身。看護学校を卒業後、01年まで14年間、三重県立小児心療センター「あすなろ学園」(津市)で、病棟看護師として不登校や心の問題を抱える子どもを担当。その経験などを生かし、三重大では精神看護学分野を教えている。

 気になる学生がいた。周囲を気にして、どことなく生きづらそう。「実は親が精神の病気で」と打ち明けられた。親が病気で心に問題を抱える子は学園にもいたが、当時は切り離して考えていた。「親の病気と子どもの成長に、関連があるのでは」。09年ごろから、統合失調症やうつ病の親のもとで育った成人への聞き取り調査を始めた。

 親の症状に不安を感じながらも病気の説明はなく、何が起きているか分からず困惑。周囲に相談できず、孤独を深める−という姿が浮かび上がった。親の病状に合わせる生活の中で、自分を大事に思えなくなり、成人しても自信のなさや生きづらさを引きずる人、「親の病気を悪化させたのは自分のせい」と責める人もいた。患者の子どもが、家族支援の対象から抜け落ちていることに気付いた。

 調査対象者から「他の人の話も聞きたい」といった要望が寄せられた。「同じ境遇の人が語り合える場が必要」と感じていたこともあり、交流会を企画。常連メンバーの温かさにも助けられ「苦しかったのは自分だけじゃないと分かり、安心した」「話をするうちに自信が持てるようになった」などの感想が聞かれるように。「必要以上に周囲を気にしなくなり、一歩踏み出せるようになった」という人もいた。

 会のホームページの掲示板には「三重は遠くて行けない」との書き込みも。そうした人のため、8月31日には東京都内で全国版の交流会を開く。「各地で、同じような交流の場ができるよう力になりたい」と語る。交流会の申し込みは10日までに、親&子どものサポートを考える会=電059(231)5260=へ。(佐橋大)
三重大医学部(津市)

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