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愛知の病院〈116〉 家田病院 豊田市

(2013年10月12日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

痔の手術 痛み少なく

画像診察室で痔について説明する家田院長=豊田市畝部西町で

 新規の患者が年間で1万人を超える肛門、胃腸科の専門病院。1979(昭和54)年に地域診療を担う「家田外科」として開業し、その後、肛門科、胃腸科に軸足を移していった。今では、難しい痔(じ)の手術も県内各地の総合病院から任されるほどだ。

 一代で信頼を築いた家田浩男院長(73)は「肛門を専門にし、痛くない手術を心掛けてきた結果」と胸を張る。

 いぼ痔(痔核)の手術で、現在も主流の「根治切除術」を開業時から実践してきた。以前は肛門の粘膜や上皮まで取り除く「ホワイトヘッド」という手法が一般的だったが、患者の苦痛を見かね、痔核がある部分だけを切り取る切除術を東京で学ぶなどして身に付けたという。

 「従来の手術では成人男性が涙を流し、術後の排便で失神することもあった。患者を痛みから解放したかった」と振り返る。

 痔の手術は年間に約1850件を数え、県内でトップクラス。痔核、あな痔(痔ろう)、切れ痔(裂肛)という3大疾患の中で、手術が多いのが痔核だ。慎重に判断して根治切除術か、痛みが少なく入院期間も短い「硬化療法」で処置する。

 「肛門線」にたまったうみなどを取り除く痔ろうの手術は高い技術が必要。肛門を取り巻く「括約筋」を切りすぎると、術後に便が漏れやすくなる危険があるためだ。「経験だけが頼り」と話す。

 1994年には「大腸検査センター」を建設した。県内でいち早く内視鏡検査も取り入れ大腸がんや難病の「潰瘍性大腸炎」など深刻な病気の早期発見に生かしている。

 2012年度に内視鏡検査を実施した件数は5682件に上った。このうち1590件で、がんになる可能性のあるポリープを切除。「大腸がんは発見されにくい。ここで見逃しちゃいかん」と気を引き締める。

 問診も重視。まずは看護師が丁寧に患者の訴えを聞く。その上で医師が診察して適切な診断、治療法を選択する。患者に配慮して待合室、診察室はいずれも男女別。手術の痛み、食事の味付け、職員の態度を入院患者にアンケートで尋ね、改善に役立てている。

 西三河地域を中心に多くの患者が口コミでやって来る。「地域の人に信頼されることが何より。どんなに大変な手術になろうと、患者のために努めることが医者の社会的責務」と話す。(古根村進然)

切れ痔は日帰りも

 家田浩男院長の話 医療器具の発達で入院日数はいぼ痔、痔ろう、切れ痔は10日程度で、切れ痔は日帰りも可能になった。疾患が変化しても対応し、今後も痛みが少ない療法を心掛けていきたい。

 家田病院 1979年に開業▽一般84床▽肛門科、胃腸科、外科▽常勤医4人、非常勤医26人▽豊田市畝部西町城ケ堀11の1。伊勢湾岸自動車道豊田東インターから車で10分。最寄り駅は愛知環状鉄道の三河上郷駅▽電0565(21)0500

画像家田病院

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