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発達障害 脳機能に起因 金沢大、幼児で初確認

(2014年4月1日) 【中日新聞】【夕刊】【その他】 この記事を印刷する

 自閉症などの発達障害児と健常児に映像を見せ、脳の活動を調べたところ、発達障害児は脳の左前方部と右後方部で情報をやりとりする力の弱いことが、金沢大の調査で分かった。幼児で確認したのは世界で初めて。この機能の弱さが、「相手の意図を読むのが難しい」など社会的行動に影響していることも突き止めた。近く英国オックスフォード大が出版する科学専門誌に掲載される。

画像菊知充特任教授

 金沢大の子どものこころの発達研究センターの菊知充特任教授(45)らが調査。体に害を与えず脳内の磁場などが確認できる幼児用脳磁計(MEG)で、3〜7歳の発達障害児と健常児各50人を対象に実施した。

 子どもの頭をMEGに固定させた上で、それぞれ好きな映像を最大12分間観賞してもらった。その時、頭の周囲に配置したMEGのセンサーで脳神経のつながりの強さを比較したところ、発達障害児は健常児より左前方部と右後方部の情報のやりとりが弱かった。

 左前方部は行動の意図を読み取る部分。右後方部は見たり聞いたりした情報を分析する部分で、つながりが弱い子ほど相手の意図をくむなど社会的行動が難しいことも分かった。

 菊知特任教授は「幼児でこうしたことが確認できたことは早期発見、早期治療につながる。社会的行動の障害が脳に起因しているということを明らかにすることで、自閉症への理解も深めてもらいたい」と話した。

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