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京大の生体肺移植 3Dプリンターの技術力証明

(2014年5月15日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

名市大、3次元模型 拠点設立へ

生体肺移植の事前検討のため、3Dプリンターで作成した肺や血管の模型=14日午後、京都市左京区の京都大で(森耕一撮影)

 京都大病院が14日発表した生体肺移植の成功は、左右逆の肺を移植するのに、名古屋市立大の世界最高水準の3Dプリンター技術が大きな役割を果たした。技術の確かさが証明された名市大は6月にも「医療デザイン研究開発機構」を設立し、全国の病院などへ詳細な模型の提供を始める。

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 外科での3Dプリンターの利用は進んでいるが、気管や血管が複雑に入り組んだ肺での活用は初めて。2.5ミリ間隔でCTスキャンした患者の内臓の二次元の画像データを医療で通用する水準の三次元模型にするには、國本桂史(かつし)教授らのグループのデータ解析能力が不可欠だった。

 2月初旬に京大から依頼を受け、3週間で模型での再現を果たし、早期手術も可能にした。京都大の伊達洋至(ひろし)教授は「患者の体内は模型通りだった」と驚き、このため通常の生体肺手術並みの時間で済んだという。

 名市大の新設機構には行政や企業も参加し、3Dプリンターを用いた医療機器や医療技術開発を進める。國本教授は「この分野を、中部から輸出ができる水準にまで育てたい」と話している。 (森耕一)

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