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自閉症の傾向、脳内の連携が鍵 福井大など解明 

(2014年6月20日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

早期発見に期待

脳の活動している部分が赤く示される。健常者は赤い部分がほとんど重なるのに対し、自閉症スペクトラム患者はほとんど重ならない=福井大提供

 自閉症やアスペルガー障害、広汎性発達障害の患者は、脳の特定部分の連携が健常者に比べて弱いことを、福井大、金沢大などの合同チームが突き止めた。障害の早期発見につながると期待される。11日発行の英国の自閉症に関する専門誌に論文が掲載された。

 福井大医学部の小坂浩隆特命准教授によると、自閉症など三つの症状を総称した「自閉症スペクトラム傾向」にある患者と健常者の計40人を対象に、安静状態での脳の働きを磁気共鳴画像装置(MRI)を使って調査。自閉症スペクトラム患者の脳では、相手の心を理解しようとする部分と、自身の考えや行動をつかさどる部分の活動が、ほとんど連携していなかった。

 これまでアスペルガー障害や自閉性障害の病名を特定する場合、専門家がさまざまな質問を投げ掛けたり、長時間にわたってMRIによる診断を受けたりする必要があった。脳の部分間の連携の様子は、安静にした状態でMRIを10分間ほど受けるだけで分かる。このため幼児でも診断でき、早期の治療や対応が可能になるという。

 小坂特命准教授は「自閉症スペクトラム傾向を判定する指標となる可能性がある。早期発見・早期治療の手掛かりとなるのではないか」と話している。

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