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異常タンパク質排除促す物質

(2014年9月3日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

アルツハイマー解明へ一歩 京大、名市大などが特定

 細胞内で異常を生じたタンパク質を排除する際に重要な役割を果たす物質を特定したと、京都大、岡崎統合バイオサイエンスセンター(愛知県岡崎市)などのグループが2日発表した。異常があるタンパク質をうまく排除できないことがアルツハイマー病などを引き起こしており、将来の治療法開発に向けた重要な一歩になるという。

 京大の森和俊教授(分子生物学)、岡崎統合バイオサイエンスセンターの蜷川暁研究員、名古屋市立大の加藤晃一教授らが共同で発表し、研究成果は米科学誌電子版に掲載された。

 細胞内で作られたばかりのタンパク質は長い鎖状になっており、正しい形に折り曲げることで体内で正常に働くようになる。

 森教授はこれまでの研究で、折り曲げがうまくいかなかったタンパク質から糖の分子を2個取り除くことで、このタンパク質を分解、排除する体内の仕組みが働くことを突き止めていた。

 グループによる今回の研究は、遺伝子の働きを調べる最新の方法を採用。異常があるタンパク質から糖の分子を取り除く物質として、「エデム2」と呼ばれる物質など3種類のタンパク質が効果的と特定した。この発見をもとに、アルツハイマー病などが起こる原理の解明を進めるという。

 森教授は分子生物学の研究で世界的に知られており、「最新の解析技術で、不良品のタンパク質を排除する基本的な仕組みがより明確に分かった」と話している。

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