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信州の病院〈49〉 東部診療所 箕輪町東箕輪

(2014年9月23日) 【中日新聞】【朝刊】【長野】 この記事を印刷する

食生活見直し提案

画像生活習慣病について丁寧に教えてくれる川妻診療所長=箕輪町東箕輪で

 日本高血圧学会は1日の塩分摂取量の目標を6グラム未満としているが、県内の男性の平均摂取量は1日12グラムとされる。“長寿県”の長野県も生活習慣病の予備軍が潜んでいる。

 生活習慣病や対策をわかりやすく理解してもらおうと、川妻史明診療所長はパソコンのモニターに写真や資料を示しながら、患者たちに食生活や病の原因を丁寧に説明する。患者本人だけでなく、その家族の生活習慣病も防ごうと取り組んでいる。

 川妻所長は「一緒に食卓を囲む子や孫も今の生活を続ければ、患者と同じ高血圧や糖尿病になる可能性がある」と指摘。「薬だけに頼らない食生活の改善が必要。患者の負担が減るだけでなく家族の病気予防にもなる」と強調する。

 塩分が少ない料理の味が心配−。患者が不安の声を漏らす時には、お手製の梅漬けを振る舞う。塩を使っておらず、歯に当たると解けるように軟らかい。

 「減塩や無塩でもおいしいという味が伝わるはず。食への意識が変わってくれれば」と期待する。

 生活改善のアドバイスを受けた箕輪町内の女性(49)は食生活の見直しやウオーキングを通じて、20キロの減量に成功。「腰痛や肩こりがなくなった。服用していた痛み止めも必要なくなった」と話す。

 今年6月からは診療所通信の発行を始めた。「健康おみそ汁」の作り方や学校登山から見えた日本の食生活などを紹介。生活習慣を見直す手助けとなる情報がつまっている。

 50年以上の歴史をもつ診療所は1993年に新築。電動車いすなどが乗り入れでき、廊下全体に手すり棒が設置してある。年配の患者が多く、建物のバリアフリー化に早くから取り組んだ。所内には超音波診断装置、心電計、エックス線装置、負担が少ない細経電子内視鏡などの医療機器が備えられている。

 また患者の薬袋と診察券には、川妻所長が持ち歩く携帯電話の番号を記し、24時間体制で対応できる「ホットライン」も設けられている。(鈴鹿雄大)

健康な生活の力に

 川妻史明診療所長の話 食生活など生活習慣を変えるのは大変かもしれないが、根本を治療して健康な生活を送る力になりたい。住民の方々との対話を大切にしながら、より良い地域医療を目指していく。

 東部診療所 ▽沿革 1955年創立▽診療科 内科、外科▽医師1人、看護師2人、事務員2人▽箕輪町東箕輪3295の2▽JR沢駅から徒歩約10分▽電話0265(79)2106

画像東部診療所

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