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愛知の病院〈134〉 春日井リハビリテーション病院

(2014年11月15日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

肺炎防止へ嚥下ケア

画像エックス線で撮影した映像を見せながら、のみ込む時の姿勢を指導する=春日井市神屋町の春日井リハビリテーション病院で

 春日井市の高蔵寺地区にある春日井リハビリテーション病院。通院者のほとんどが60歳以上の高齢者で、現在70歳から100歳までが入院している。

 特に力を入れているのは、肺炎を防ぐ嚥下(えんげ)ケアだ。厚生労働省によると、肺炎で亡くなる人は年間12万人を超え、死因別の統計でも2011年に脳血管病を抜いて、がん、心臓病に次ぐ第3位になっている。

 その背景には、唾液や食べ物が直接気管に入り込むことで、口の中の細菌が肺まで到達して炎症を引き起こす誤嚥(ごえん)性肺炎で亡くなる高齢者が増加していることがある。

 同院では、誤嚥性肺炎を防ごうと、入院患者と外来の患者に嚥下テストを10年ほど前から実施している。エックス線透視室でバリウムの入った液体やペースト、ゼリーなどを実際にのみ込んでもらい、のみ込み機能の評価をする。

 エックス線撮影をした映像を見ながら、食べ物が気管に入っていないかどうかを確認。背もたれの角度を変えられるいすに座ってもらうことで、食べるときのあごの角度などを調べ、のどに詰まったり、気管に入ったりしてしまう姿勢を介護士らが見つけ、安心して食べられる姿勢、適した食べ物の軟らかさなどを提案している。

 口の中の細菌を減らすケアにも取り組む。唾液がよく出るようにする舌のマッサージや唾液腺を刺激する方法など、高齢者でも手軽にできる方法を伝えている。原川由起子看護部長(64)は「自分で食べることは生きる意欲につながっている。嚥下テストなどを通して、うれしそうに食事するお年寄りの笑顔が励みだ」と語る。

 嚥下ケアの一方、09年から、フィリピン人、インドネシア人らの外国人看護師候補者の育成にも力を入れる。経済連携協定(EPA)に基づく取り組みで、職員がテキストを作成。候補者たちは、日中、入院患者のトイレや食事の介助をし、空き時間に日本語や看護学を職員から学んでいる。現在は、正看護師が二人、准看護師が1人勤務し、他にも9人が看護師を目指して勉強に励んでいる。(蓮野亜耶)

高齢者に寄り添う

 福井雅子院長の話 「高齢を理由に、体を動かすこと、食べる喜びを諦めてほしくない」をモットーにしている。

 地域の人を対象にした介護予防講座を開き、生活習慣や口腔(こうくう)ケアを指導し、運動マシンを使った運動の機会もつくっている。さまざまな科と連携して医療を提供しており、お年寄りに寄り添い、その人らしく生きられるようお手伝いをしたい。

 春日井リハビリテーション病院 ▽1965年、前身の吉川医院を創設。2001年に名称変更▽一般36床、療養240床▽常勤医5人、非常勤医15人、理学療法士13人、作業療法士9人、言語聴覚士6人▽内科、リハビリテーション科、精神科、消化器内科など8科▽春日井市神屋町706。名鉄バス「坂下出張所」バス停下車1分▽電0568(88)0011

春日井リハビリテーション病院

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