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愛知の病院〈135〉 蒲郡市民病院

(2014年11月29日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

脳卒中の診療が充実

画像3次元画像で患者の動脈りゅうを確認する杉野副院長=蒲郡市平田町の蒲郡市民病院で

 夜間、頭痛を訴えて倒れた患者が搬送されてきた。状態を調べた当直医が、脳卒中とみて脳神経外科の専門医を呼び出した。30分もたたずに専門医2人が到着。コンピューター断層撮影(CT)や磁気共鳴画像装置(MRI)などの検査結果をもとに、脳梗塞か脳出血か、それとも、くも膜下出血なのかを診断。治療方針を決定し、速やかに患者の家族へ病状を説明。搬送から数時間後には治療が始まった−。

 日本人の死因の上位にあり、要介護者となった原因疾患の1位を占める脳卒中は、いかに早く専門医が治療を始められるかで、その後の経過が左右される。ところが「全国の病院で夜間診療のファーストタッチは研修医が担っています。専門的治療が翌日になってしまうケースもある」と杉野文彦副院長兼脳神経外科部長(60)は指摘する。

 2次医療機関として、救急を中心に地域医療を支える蒲郡市民病院では、脳神経外科の常勤医は4人。全員が、試験で認められた脳神経外科専門医であり、脳塞栓(そくせん)などの対応に欠かせない神経血管内治療の専門医資格も取得している。

 夜間も常に2人ずつ待機医が準備し、「脳卒中の夜間診療の充実ぶりは、周辺病院の中でも自信がある」と断言する。

 治療法も、時間との勝負になる脳梗塞血栓溶解薬(t−PA)を選ぶのか、開頭手術か、頭を切らないで行うカテーテル手術にするのか。全員がどの治療にも対応できるため「患者の年齢や状態に応じて、365日24時間、同じレベルの先端医療を提供できる」とも話す。

 放射線治療は県内で2番目に早く導入しており、転移性脳腫瘍(良性)の患者は他の病院から紹介も受ける水準の高さを保つ。

 「出前講座」などで脳卒中の予防にも力を入れる。10人程度集まる会合でも、依頼があれば、杉野副院長が出向き、発症の危険性を高める生活習慣の改善策を説明。発症後はいち早く受診してもらうため、脳卒中を疑う症状と病院での治療法も教える。

 「患者に対して最善の医療を提供する」という病院の理念が着実に発揮されている。(坂口千夏)

健康ミニ講座開催

 河辺義和院長の話 基本理念は「患者さんに対して最善の医療を行う」。2次医療や救急医療はもちろん、病気の予防や早期発見に努めるため、脱メタボリック体操や、診療の待ち時間を活用した健康ミニ講座を開催している。今後も患者さんの立場にたち、患者さん中心の安心、安全で思いやりのある医療を提供していきたい。

 蒲郡市民病院 ▽1945(昭和20)年創設▽382床(60床が休床)▽常勤医46人、非常勤医42人▽内科、小児科、脳神経外科など22科▽蒲郡市平田町向田1の1▽JR東海道線蒲郡駅からバスで10分▽電0533(66)2200

画像蒲郡市民病院

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