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急性反応 医薬品が最多

アレルギーの窓から

(2015年1月27日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

 アレルギーは、時として命まで脅かす症状をもたらします。全身が真っ赤になって、強い腹痛や嘔吐(おうと)、息が苦しい、といった症状が急激に進みます。アナフィラキシーです。中でも血圧が下がって意識も遠のいてしまうことを、アナフィラキシーショックといいます。

 世の中には、心筋梗塞や脳出血といった、突然命を脅かす病気もたくさんあります。その中でもアナフィラキシーが特に恐れられるのは、何げない日常生活の行為が直接的な原因となり、場合によってはその原因をつくってしまった第三者が存在するからでしょう。

 日本の死亡統計によると、アナフィラキシーで命を落とす方は毎年60人前後。最も多い原因は医薬品で、ハチ刺傷がそれに続きます。食物は年間2〜3人です。

 原因となる医薬品の多くは注射薬や造影剤ですから、発生するのは病院内です。それでも救命できないほど、激烈な症状が起きてしまうのです。ハチ刺傷も、症状が急激に進行します。

 食物の場合はそれよりも症状の進行が緩やかで、原因食品を食べてから危険な状態に進行するまで、多くは数十分の猶予があります。ただし最近では、摂取後の激しい運動で誘発されるアナフィラキシーが増えています。体育の授業や部活動の最中に突然症状が起きるため、学校現場では恐れられています。(あいち小児保健医療総合センター内科部長・伊藤浩明)

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