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「食べ物怖い」は必要な感情

アレルギーの窓から

(2015年2月10日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

 「食べ物が怖い」というのは、アレルギーの人に独特の気持ちです。メタボなどの人は食べることが大好きで、体に良くないと言われたケーキやトンカツを見ても怖いとは思いませんね?

 強いアレルギー症状のある人にとって、「怖い」という気持ちは、自分を守るために必要な感情です。原因食品の混入にいつも気をつけている必要があり、実際、ちょっとした確認不足で痛い目にあった方も、たくさんいます。

 そんな人にとって怖いのは、卵や牛乳だけではありません。強いアレルギーを起こすと知られているそばやピーナツも、皆さん口をそろえて「そんな怖いものは、食べたことがありません」と言われます。食べたことがないと、何が起きるかわからない、という不安が一層膨らみます。

 アレルギーが治って、食べても大丈夫となった後でも、この気持ちはなかなか消えません。お母さんも、買い物をする時につい食品表示を確認してしまいます。家庭の料理は安心でも、子どもだけの外食や友達の家で食事をいただくことに、不安を感じる方は多いようです。給食で食べてよいと言われても、少しだけ食べてみることから始めるお子さんもいます。

 食物アレルギー治療のゴールは、こんな「食べ物が怖い」という気持ちからの解放でしょうか。(あいち小児保健医療総合センター内科部長・伊藤浩明)

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