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「大丈夫?」は難しい問い

アレルギーの窓から

(2015年2月17日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

 医者は「大丈夫ですか?」と聞かれることが苦手です。うっかり答えて何かあれば、ヤブ医者と思われるか、最悪の場合、訴えられることまで考えるからです。

 特に、アレルギーに関する「大丈夫?」は、一番難問です。「卵アレルギーですが、インフルエンザワクチンを打っても大丈夫でしょうか?」という難問が、毎年多くの小児科医を襲います。どんなワクチンでも、腫れやじんましん、発熱などの副反応は数%発生します。卵アレルギーがなくても、何か起きる可能性はあるのです。「一般的な副反応の発生率と、違いありません」が正解です。

 食物アレルギーが心配な方に、「食べても大丈夫でしょうか」と質問されると、何の根拠もなく「大丈夫」とはいえません。血液検査が陽性であればなおさらで、「食べてみないと分かりません」というのが正解です。そのため、つい「念のため、やめておきましょう」と答えると、患者さんは「食べてはいけないと診断された」と受け止めてしまいます。

 本当に大丈夫かどうか確認するためには、病院で食べてみる「経口負荷試験」を行います。

 「大丈夫」の感じ方は、人によって異なるようです。「ちょっとじんましんが出たけど、薬を飲んだらすぐひいたので、大丈夫でした」と言われると、なぜかホッとします。(あいち小児保健医療総合センター内科部長・伊藤浩明)

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