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計画的に食べて治す

アレルギーの窓から

(2015年3月24日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

 子どもの食物アレルギーは、年齢とともに治っていくといわれます。食物アレルギーのある赤ちゃんでも、9割くらいは小学校入学までに治るのです。しかし、入学しても強いアレルギーのある子どもが、1割は残っています。

 そうした子どもたちが、原因食物を少しずつ計画的に食べて治していく治療法を、経口免疫療法といいます。リスクの高い最初の時期を乗り越えるために、2週間ほど入院して治療することもあります。

 入院治療の結果、先週まで1グラムで症状が出ていた食べ物を、50グラムも食べて退院していく姿は、目を見張るものです。しかしそれは、家庭で1年以上にわたって毎日食べ続ける治療の、ほんのスタートラインにすぎません。

 家庭で毎日食べる中では、症状が出て治療が必要なことが時々あります。食べ方や生活上の注意を守らないと、事故につながります。そのために、この治療を受けられるのは、アレルギーを治したいという強い決意を持ち、治療計画を確実に守れる方に限られます。

 治療がうまく進んだ皆さんでも、食べることへの不安や毎日食べることへの負担感は、なかなか消えないようです。それでも子どもたちは、食べたいものへの夢や、アレルギーを克服する目標に向かって、それぞれの決意を胸に、食べ続けています。(あいち小児保健医療総合センター内科部長・伊藤浩明)

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