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くしゃみすると尿漏れ

紙上診察室

(2015年6月30日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q くしゃみすると尿漏れ

 くしゃみをしたり踏ん張ったりすると、尿漏れすることがあります。治療や、生活上の注意は?(女性・62歳)

A 腹圧性なら体操や薬有効

 せきやくしゃみ、重いものを持ったときに起きる腹圧性尿失禁は、出産や加齢などにより、尿道を締める筋肉などがうまく働かなくなって起こります。

 主な治療には、尿道や膣(ちつ)、肛門の周囲の筋肉を締める骨盤底筋体操や薬物療法、手術などがあります。骨盤底筋体操は、骨盤底筋の収縮訓練が適切にできないと意味がありません。自己流ではなく、体操を指導できる専門看護師(WOC)による訓練が必要になります。薬は塩酸クレンブテロールが一般的です。

 体重増加による悪化の場合は、ダイエットをして、水分の取り過ぎには注意が必要です。

 これらを3カ月ほど続けても効果がない人や、運動能力に問題があり骨盤底筋を締めることができない人、改善が望めない人には、中部尿道スリング手術(TVT、TOT)という安全性の高い手術法があります。日帰りや3〜4日の入院で済み、体への負担も少ない手術です。健康上問題のない高齢者でも手術が可能で、90歳で重症の尿漏れが治った方もいます。

 なお、尿漏れには腹圧性以外に膀胱(ぼうこう)に問題がある切迫性尿失禁タイプや両者の混合型もあり、治療法も異なります。正しい診断のために、泌尿器科専門医の受診をおすすめします。(埼玉医科大泌尿器科教授・朝倉博孝さん)

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