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医療関係者「倫理徹底を」 贈収賄事件 名城病院医師ら起訴で

(2015年12月23日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

 透析患者の紹介をめぐる贈収賄事件で名城病院(名古屋市)の医長と医療法人の実質経営者が22日、名古屋地検に起訴されたことを受け、医療関係者からは倫理徹底を求める声が相次いだ。

 日本医師会の倫理指針は「医師は報酬を得て患者をあっせんしたり、そのような行為をする業者に協力すべきではない」と規定。公務員か民間かにかかわらず、患者紹介を見返りとした金銭の授受を認めていない。

 県透析医会の稲熊大城会長は「医師としてのモラルの問題。発想自体がおかしい」と指摘する。豊橋市民病院でも2006年に透析患者紹介の贈収賄事件が発生。会として注意を呼びかけただけに「患者の信頼を裏切る行為。近く、会員の医師に再発防止の文書を送る」と話す。

 透析分野の特殊性を懸念する声も。患者は大きな病院で治療後、紹介先の診療所などに週3日ほど通うため、診療所は患者1人につき年400万〜500万円の収入を確保できる。大学の医学部関係者は「昔から透析患者の奪い合いは激しく、紹介料のうわさを耳にした。再発防止は医師の倫理観を養うしかない」と強調する。

 公立病院の医師は「紹介状の作成が増えると、無給の作業が積み重なる」と苦悩を打ち明ける。作成は患者1人につき1時間ほど。一般的に患者は病院に作成料を払うが、医師の収入にはならない。それでも「紹介は患者への奉仕。適正な医療のためには当然だ」と述べた。(丸田稔之)

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