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自分でできる3技法紹介

(2016年3月16日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

誤嚥性肺炎防ぐ口腔ケア

 2月3日付生活面で、独自の口腔(こうくう)ケア指導で誤嚥(ごえん)性肺炎の入院を減らした「歯科衛生士事務所ピュアとやま」(富山市)の取り組みを紹介したところ、「具体的な方法を教えて」との声が本紙生活部に寄せられた。歯科衛生士や介護施設の職員向けに指導をしている技法のうち、自分でできるケアを、代表の精田紀代美さん(65)に聞いた。(稲田雅文)

 一つ一つの口腔ケアを簡単にした上で、週2回実施すれば清潔さが維持できるようにしたのが特徴。歯の磨き方と舌掃除、歯茎マッサージの3点は次の通り。

 ◇歯磨き

歯の磨き方

 「細菌などが膜になっているバイオフィルムを取るのが大切」と精田さん。歯茎の周りと歯と歯の間を重点的に磨くと効果的だ。

 精田さんが薦めるのは、硬めで毛先を丸く加工した歯ブラシ。磨き粉は研磨剤の少なめのものを使う。ブラシをぬらさず磨き粉を付け、歯ブラシを縦にして歯茎の周りをなぞるように3回磨く。歯と歯の間も歯ブラシを縦にして使い、上の歯の場合は上から下へ、下の歯の場合は下から上へ、少し強めに3回磨く。歯の裏側も同様に。

 ◇舌掃除

 誤嚥性肺炎が激減したのは、施設職員に舌掃除をきちんとしてもらったことが大きいという。シリコン樹脂製のタン(舌)クリーナーを使用し、舌の中央部を重点的に掃除する。奥から圧をかけながらなぞり、舌のひだの中にいる細菌をかき出す。中央3回、左右2回ずつ掃除する。

 クリーナーは、1回ごとに透明なコップに入れた水で洗う。糸を引く透明な汚れが落ちていくのが分かる。「舌の掃除をしてお茶を飲んでみると、苦味や渋味を強く感じるはず」と精田さん。起床後、朝食前の掃除が効果的だ。歯ブラシで代用するのは、舌を傷つけるおそれがあるのでやめた方が良いという。

 ◇歯茎マッサージ

歯茎のマッサージ

 唾液をさらさらにし、のみ込む力を維持するのに有効。誤嚥性肺炎の予防に効果があり、健常者も機能維持のためにマッサージをすると良い。

 「口の中には臓器に対応した40ものツボがある。マッサージでツボを刺激することで、歯茎や粘膜の血液の流れを改善し、口腔機能を向上させる」という。

 滑りを良くするために、口腔用の保湿クリームを使う。人さし指で「の」の字を書くように、奥歯から順番に一本一本の歯茎に圧をかける。上の歯は上から下へ、下の歯は下から上へと指を動かす。歯の裏側や上あご、下あごも同様に。ほおのストレッチも効果的。人さし指を口に挿し入れてほおを外側に押し、伸ばしていく。「筋肉が交わっている場所なので、もむと食べ物を口の真ん中に寄せる力が増します」と話す。

6月29日に家族向け講座

 ピュアとやまは6月29日、名古屋市中村区名駅4のウインクあいちで、介護中の家族向けの講座「家族さんができる口腔ケアとマッサージ法」を開く。

 参加費は、材料代を含み6800円。申し込みは、はがきに〒住所、氏名、電話番号を書き、〒930 0887 富山市五福531の4「歯科衛生士事務所ピュアとやま」へ郵送する。ファクス=076(481)8021=でも受け付ける。

 歯茎マッサージの方法が動画で見られます。スマートフォンで左のQRコードを読みとってください。アドレスを入力する場合はhttp://chuplus.jp/

 

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