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手指「拘縮」8割改善

(2016年4月22日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

NPO発表 高反発グリップ使用

画像(上)手を握りしめる「拘縮」症状 (中)高反発グリップを約1ヶ月間握り、指が開くように (下)ミラクルグリップ=いずれもNPO法人健康な脳づくり提供

 脳卒中などの後遺症で片手を強く握り締めて固まる「拘縮」症状がある100人が、反発力が強いポリエチレン製グリップを握ると、1、2カ月で8割の人が固まりが緩み指が開くなど症状が改善したことが分かった。21日、名古屋市のNPO法人「健康な脳づくり」が発表。脳にいい刺激が伝わり、認知症予防にもつながる効果が期待できるという。(室木泰彦)

 グリップは、NPOに参加するホワイトサンズ(名古屋市瑞穂区)が開発した「ミラクルグリップ」。約3年前から販売している。NPOは効果を検証するため、全国各地の医療機関などの協力で患者ら100人に試した。

 「拘縮」は手をぎゅっと握り、ひどい場合は爪先が皮膚に食い込み悪臭を発するほどの感染症を起こす場合もある。手のひらを何とか開いてグリップを握ってもらうと、ポリエチレンの開こうとする力が常に抵抗するため、無意識のうちに手のひらの反復運動をするような刺激が脳に伝わる効果があるという。

 これを1日24時間続けた結果、約8割の人の症状が1、2カ月で改善。手の指が5センチ以上開くようになったり、肘や肩の関節の動く範囲も広がったりした。悪臭がする感染症も1、2週間で消滅。6人は、失っていた言葉を少しずつ話すようになった。パーキンソン病や認知症患者でも改善効果がみられたという。

 NPO理事長の西野仁雄・名古屋市立大名誉教授は「拘縮が改善すれば本格的なリハビリに移行しやすくなる。手をリズミカルに動かす効果の大きさが証明できた」と説明。今後は認知症予防にどれくらい効果があるか検証する考えだ。

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