つなごう医療 中日メディカルサイト

神経因性膀胱 治す方法は

紙上診察室

(2016年5月3日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 神経因性膀胱 治す方法は

 5年前に神経因性膀胱(ぼうこう)と診断され、尿道からカテーテルを入れて排尿する自己導尿を続けています。神経内科を受診しても異常はなく、時々、自力で排尿できます。治す方法は。(女性・75歳)

A 軽度なら内服も可能

画像成島雅博さん

 神経因性膀胱は、脳に膀胱からの尿意を伝える知覚神経系や、脳から排尿の指令を送る運動神経系がどこかで遮られ、排尿に異常を生じる疾患です。原因は、脳や脊髄の疾患、糖尿病など多数ありますが、原因が特定できない特発性も少なくありません。

 この中で、高齢女性に多いのは、脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)や糖尿病によるもの。脊柱管狭窄症は、脊髄神経が圧迫されるために、多くの場合手足のしびれやまひ症状を伴います。糖尿病で長期的に血糖コントロールがうまくいっていない場合に、合併症として発症します。相談者にはこうした症状がなく、神経内科でも異常を指摘されていないことから、特発性と思われます。

 自己導尿は治療として適切ですが、膀胱機能障害が軽度なら、内服による治療も可能な場合があります。相談者は、時に自ら排尿できることもあることから、膀胱機能が完全には廃絶されていない可能性があります。

 原因や膀胱機能を正確に診断するには、尿道や直腸に管を入れて内圧などを測る尿流動態検査をします。痛みはほとんどありません。膀胱の蓄尿や排尿の機能を総合的に評価し、神経因性膀胱の適切な治療方針を決めるのに役立ちます。自己導尿以外の治療法を考えるために、泌尿器科を専門とする医療機関で検査を受けることをお勧めします。(名鉄病院泌尿器科部長・ウロギネセンター長)

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人