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草津の県施設が機器導入 うつ病発見科学の目で

(2016年5月31日) 【中日新聞】【朝刊】【滋賀】 この記事を印刷する
画像うつ症状を診断できる「光トポグラフィー検査」を試す県立精神医療センター職員=草津市笠山で(同センター提供)

 うつ病や統合失調症など精神障害の早期発見、予防につなげようと、県立精神医療センター(草津市笠山)は6月1日から、近赤外線で脳血液量の変化を簡単に測定し症状を“見える化”できる「光トポグラフィー検査」を導入すると発表した。検査には県内で初めて保険診療が適用される。 (井上靖史)

 検査では、検査帽子をかぶせた患者に複数項目の質問をし、脳が活動している時と活動していない時の脳血液流の変化を波形で見る。脳活動に伴う大脳皮質の血中ヘモグロビン濃度の変化を計測する仕組みで、健常者だと反応が大きく表れるが、うつだと検査を始めてしばらくの間の反応が小さくなりやすい。

 センターによると、的中率は75%ほど。これまで、うつ病など精神障害について客観的に示す検査機器は少なく、医師との問診を通じた長期の診療が求められてきた。この検査機では症状が分かりやすく見えるため、早期発見や適切な治療につながると期待される。

 検査機は、滋賀医科大など一部の大学病院ではデータ収集のために活用されてきた。2014年度からは一般向けの検査に保険診療が適用されるようになったが、特定の複数診療科を備えた20床以上の病院という条件があり、これまで保険が使えるのは全国で70、関西で2カ所しかなかった。同センターが新たに加わる。

 センターは今年2月に2500万円で検査機を購入。大井健・病院長は「見える化できる機器の導入でセンターをより県民に身近なものにしたかった」と導入理由を述べた。

 検査は1泊2日。費用は3割負担の保険診療で1万5千円程度。クリニックの紹介状が必要。(問)センター=077(567)5001

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