つなごう医療 中日メディカルサイト

半月板の傷で膝痛

紙上診察室

(2016年8月30日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 半月板の傷で膝痛

 膝が痛く、検査で半月板に小さな傷があることが分かりました。注射で痛みは和らぎましたが、曲げ伸ばしができません。(女性・77歳)

A リハビリなど運動を

 膝(しつ)関節の軟骨は、骨の表面にある軟骨と半月板に分かれます。半月板は三日月の形をした軟骨で、内側と外側に一対あります。荷重を分散させるクッションの機能があります。

 加齢による関節の変化は、半月板機能の低下から始まるといわれています。多くは内側半月板の変性断裂です。その後、軟骨の摩耗へと進行し、変形性膝関節症という病名になります。半月板断裂で受診する高齢者は、軟骨の変化(変性や摩耗)を伴っていることが多く、質問者もこの状態かもしれません。

 質問者は膝の曲げ伸ばしができないということですから、もしかすると傷んだ半月板の断片が関節内に挟まった「ロッキング状態」かもしれません。半月板の傷は、年齢から考えると自然治癒の可能性は低いと思われます。この場合、内視鏡で挟まっている半月板の一部を切除する手術を行うこともあります。

 エックス線検査や磁気共鳴画像装置(MRI)で、関節の隙間の狭さや軟骨の摩耗が分かれば、関節内にヒアルロン酸を注射したり、一時的に痛み止めを内服したりします。ただ長期の内服は副作用があり、勧められません。内側半月板が悪ければ靴の中敷き装具が有効なこともあります。膝関節の可動域を広げる訓練や、膝関節の動きに関わる太ももの筋肉を強化する訓練など、リハビリも大変重要です。整形外科専門医や理学療法士の指導で運動を続けてください。(はちや整形外科病院医局長・渡辺裕規さん)

渡辺裕規さん渡辺裕規さん

中日新聞広告局 病医院・薬局の求人