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「主食重ね食べ」肥満と関連 大阪の食文化調査で判明 生活習慣病の原因にも

(2016年9月13日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する
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 太めの人は、ラーメンにごはんなどの「主食の重ね食べ」は控えて−。大阪府が府民の食の傾向について初めて実施した調査で、やせている人よりも肥満度の高い人の方が、重ね食べをする回数が多いということが分かった。重ね食べは全国にも広がっており、おなか回りが気になりだしたら控えた方がいいかも。(稲田雅文)

 「お好み焼き+ご飯」「うどん+かやくご飯」「チャーハン+ラーメン」・・・。お昼時に大阪市中心部を歩くと、炭水化物を組み合わせたランチメニューを掲げた飲食店が目に付く。

 「重ね食べは庶民の食文化。大阪人にとって、お好み焼きや焼きそばとご飯を一緒に食べるのは普通のことです」と話すのは、府栄養士会長の藤原政嘉さん(73)だ。

 外食の多い大阪商人が、江戸時代からうどんといなりずしの組み合わせで食べていたのが発祥とされる。戦後は、それにお好み焼きやたこ焼きなどソース味の「粉もん」が加わったという。

 その食文化が「栄養バランスを崩しているのでは」という問題意識から、府は昨年11〜12月、18歳以上を対象に調査。約1900人から回答を得た。

 「米・パンと、麺類や粉もん(お好み焼き、たこ焼きなど)を一緒にどれぐらいの頻度で食べているか」という質問に、「1日1食以上」と回答したのは、男性26・8%、女性26%。4人に1人が毎日食べているという結果が出た。

 「週1食以上」に広げると、男性61.5%、女性47.1%に急増。肥満度を示す体格指数(BMI、体重キログラムを身長メートルの2乗で割った数値)でみると、肥満とされるBMI25以上の人のうち、週1食以上食べるのは63.9%。BMI18.5〜25の普通(51.6%)、BMI18.5未満のやせ(44.6%)より高かった。

 この結果について、藤原さんは「重ね食べはカロリー量が多くなりやすいため」と読み解き、「アルコールと同様に、重ね食べの量や回数を控えた方が体に良い」と指摘する。

 食事は、三大栄養素のタンパク質と脂質、炭水化物を偏りなく食べるのが理想的とされる。炭水化物からのエネルギー摂取量が、食事全体の6割程度とされるが、それを超えると内臓脂肪が増えるなど肥満や生活習慣病の原因となる。

 農林水産省と厚生労働省が2005年、食事バランスガイドを策定。主食や主菜など5つの料理グループに分け、バランスの良い食事のために、1日に何をどれだけ食べたらよいかを分かりやすく示した。例えば、1日2200キロカロリーを摂取する人の場合、主食は小盛りのご飯6杯が目安となる。

 一方、食事と死亡リスクの関係を調べるため、国立がん研究センターなどは、1990年代後半に45〜75歳だった男女約8万人を15年間追跡調査。食事バランスガイドを基準に食事内容を点数化して4グループに分けたところ、最もバランスが良い食事をしているグループの死亡リスクは、最も悪いグループより15%低かった。

 藤原さんは「家庭でお好み焼きやたこ焼きを作る際は、冷蔵庫に残った野菜や肉、魚介類を入れることが多く、飲食店よりバランスが良い。1回の食事のカロリー量とバランスに気を配って」と呼び掛ける。

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