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脂肪肝の治療に光

(2016年9月14日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

阪大、発症原因を解明

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 生活習慣病の脂肪肝は、高脂肪の食品を食べた際に肝臓内で特殊な働きを持つタンパク質が増えるのが発症の原因であることを、大阪大大学院医学系研究科の吉森保教授や竹原徹郎教授らが突き止めた。ルビコンと呼ばれるこのタンパク質を制御すれば、脂肪肝の治療に応用できる可能性があるという。

 ルビコンは、吉森教授らが2009年に発見したタンパク質。不要物を分解する細胞の「自食作用」(オートファジー)という機能を抑制する働きがある。

 吉森教授らは、マウスの肝細胞やヒトの培養肝細胞に高脂肪食を与えたところ、肝臓でルビコンが増え、自食作用が抑制されることを発見。一方、ルビコンの遺伝子を破壊したマウスに高脂肪食を与えると、肝臓内で脂肪の蓄積や細胞死が起きなかった。

 脂肪肝で自食作用の機能が低下していることは知られていたが、因果関係は分かっていなかった。栄養過多による自食作用の低下が疾患を引き起こすことが分かったのも初めてという。

 吉森教授は「自食作用の不全を伴う疾患は脂肪肝以外にも多く報告されており、他にもルビコンが原因の病気があるかもしれない」と話している。

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