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〈中日病院だより〉(32) 智歯周囲炎(歯科口腔外科)

(2016年10月25日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

放置せず早めに治療を

 口内の上下左右の一番奥で、永久歯として最後に生える歯「親知らず」の部分が腫れて痛むのが「智歯(ちし)周囲炎」です。虫歯と違い、周囲の組織で起きる炎症。放置すると痛みや腫れが強まる恐れもあり、早めの治療が必要です。

 親知らずは前歯から数えて8番目で「第三大臼歯」と言います。生えるスペースが不十分だと、あごの骨に埋まったまま生えないなど、4本そろっていない人もいます。

 問題は、十分なスペースがなく傾いたまま、歯の一部だけ生える状態。他の部分が粘膜で覆われています。すると、歯と上を覆う粘膜の間に深いすき間ができ、細菌が増殖して炎症が起きます。

 上あごより下あごに多く、20歳前後を中心に10代後半から30代までに多いです。炎症が軽度だと硬い物をかむと痛む程度ですが、風邪などで悪化し、炎症があごの骨など周囲に広がると、顔が腫れたり口が開きにくくなったりします。

 治療では洗浄、抗菌薬や鎮痛剤の投与を行いますが、炎症が再発することも多く、抜歯することもあります。一番奥で歯磨きが難しく不潔になりがち。隣の歯の虫歯や歯周病を予防するためには、抜歯をする方が良いことが多いです。ただ、下あごでは、あごの骨の中にある神経に近接していることが多く注意が必要です。 (新美敦歯科口腔外科部長・談)

 中日病院 名古屋市中区丸の内3の12の3。(問)中日病院=052(961)2491

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