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精神疾患の労災 30代最多

(2016年10月26日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

独法が実態調査

労災の発症時の年齢

 長時間労働やパワハラなどで精神疾患となり、労災認定された事案の発症時の平均年齢は39.0歳、年代別では30代が最多だったことが分かった。心筋梗塞など脳・心臓疾患の労災事案では発症時の平均が49.3歳、最多は50代だった。厚生労働省が25日、過労死遺族らで構成する協議会に資料を示した。

 厚労省は、仕事が原因の労災認定件数を年度ごとに公表している。今回は独立行政法人「労働者健康安全機構」が過労死の実態を調べるため、2010年1月〜15年3月の労災認定事案(精神疾患が計約2千件、脳・心臓疾患が計約1600件)を独自に分析し、発症年齢など、より詳しいデータをまとめた。

 過労自殺の原因となる精神疾患の方が、過労死につながる脳・心臓疾患よりも若い世代に多い傾向で、機構の報告書は「若年労働者のメンタルヘルス対策の重要性が示唆された。脳・心臓疾患の死亡例も日本人の平均寿命より若くして亡くなっている」と指摘した。

 報告書によると、精神疾患の発症年齢は30代の31.6%に次いで40代が26.6%と多く、20代が22.4%と続いた。

 病名を男女別や生存・自殺別に分析したところ、男性の生存事例(1009件)では、うつ病が43.4%で最多だった。女性の生存事例(609件)では、心的外傷後ストレス障害が26.8%で、うつ病が続いた。

 脳・心臓疾患の発症年齢は50代の36.7%に次いで40代が多かった。頭痛や胸部痛などの前兆があったのは18.9%にとどまり、7割以上がなかった。発症前1カ月の残業時間は、平均99.6時間だった。

 今後は業種別の特徴や、労災申請しても認定されなかった事案などについても調査を進める。

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