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再生不良性貧血で疲れやすい

紙上診察室

(2016年11月1日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 再生不良性貧血で疲れやすい

 昨年、再生不良性貧血と診断されました。2カ月に一度の血液検査以外、特に治療はしていません。普段通りの生活でいいと言われていますが、息切れがして疲れやすいです。(女性・67歳)

A こまめな休息、感染予防を

 再生不良性貧血は、ウイルス感染などが引き金となって発症することがありますが、成人の場合はほとんどが原因不明です。骨髄中にあり、全ての血球を造り出す役割をする造血幹細胞に対し、免疫細胞(リンパ球)が攻撃することによって、赤血球や白血球、血小板の全てが減ってしまうと考えられています。

 症状としては息切れや動悸(どうき)、疲れやすさ、頭痛があります。細菌感染症にかかりやすくなって発熱を繰り返したり、皮膚のあざ、頬粘膜や歯肉からの出血を起こしたりします。

 軽症の場合は、定期的に経過を観察します。類似疾患との鑑別が難しく、経過をみることで診断が確定することもあります。進行する場合には、免疫抑制剤やたんぱく同化ステロイドという薬の投与を検討します。定期的な輸血が必要な場合には、年齢に応じて同種骨髄移植や免疫抑制療法をお勧めしますが、質問者の年齢からは免疫抑制療法が第一選択となります。

 現時点で治療を要する段階ではないので、定期的に通院されることが最も重要です。健康な時と比べれば息切れや疲労を感じやすいので、こまめに休息をとるようにしてください。外出後のうがいや手洗いなどの感染予防策も必要です。人によって症状の出方や日常生活での注意点が異なりますので、担当医とよく相談してください。 (名古屋市立大病院血液・腫瘍内科部長)

画像飯田真介さん

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