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受動喫煙「飲食店で」4割 厚労省調査 日常生活 高いリスク 

(2016年11月15日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
グラフ

 たばこを吸わない人に、他人のたばこの煙を吸い込む「受動喫煙」を体験した場所を聞いた結果、「飲食店」と答えた人が4割超で最も多く「遊技場」「職場」も3割超だったことが、厚生労働省が公表した2015年の国民健康・栄養調査で分かった。20年の東京五輪・パラリンピックを控え、政府は受動喫煙対策強化を打ち出しているが、依然として日常生活の中で受動喫煙リスクが高い実態が明らかになった。

 厚労省は「今回のデータを生かしてさらなる対応の検討を進めたい」としており実効性のある取り組みが実現できるか注目される。

 一方、喫煙率は前年比1・4ポイント減の18・2%で過去最低を更新。厚労省は「健康意識自体は高まっており、消費増税によるたばこの値上げも影響した」とみている。

 国民健康・栄養調査は15年11月、無作為抽出した約5300世帯を対象に実施。1カ月間の受動喫煙の有無を場所別に複数回答で尋ねた質問には、非喫煙者5771人が答えた。

 「飲食店」で受動喫煙したと答えたのは41・4%に上り、次いでパチンコ店などの「遊技場」が33・4%、「職場」「路上」はそれぞれ30・9%だった。他には「子どもが利用する屋外の空間」(11・6%)、「公共交通機関」(10・8%)、「家庭」(8・3%)。

 受動喫煙防止の推進を望む場所を複数回答で聞くと、飲食店が35・0%、路上34・8%、子どもが利用する屋外空間28・2%の順で多かった。

 厚労省は東京五輪に向け受動喫煙防止対策を強化する方針で(1)病院や学校は敷地内全面禁煙(2)飲食店などは建物内を原則禁煙とし、喫煙室の設置は認める−などの案を検討。健康づくりの目標を定めた厚労省の「健康日本21」は、飲食店での受動喫煙経験の目標値を15%としている。

 一方、喫煙率に関する質問には7066人が回答。男性は前年比2・1ポイント減の30・1%、女性は同0・6ポイント減の7・9%だった。年代別では男女とも30〜50代で喫煙率が高かった。

 長崎市のデザイナー草野敬一さん(61)の作品。たばこの煙が、迷惑している子どもの顔に変化するイメージを表したという。公募で集まった180件の作品から選ばれた。

防止推進ロゴ登場

画像受動喫煙のない社会を訴えるロゴ=厚労省提供

 厚生労働省は14日、受動喫煙の防止を訴えるロゴを発表した。

 受動喫煙のない社会に賛同する企業や自治体、団体などに活用してもらい、社会的な機運を高める狙い。厚労省の担当者は「胸にワッペンとしてつけ、意思表示してほしい」と話している。

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