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うつ労災 国基準外で認定 名高裁 仕事で症状悪化と判断

(2016年12月2日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

過労で自殺 30代男性

 職場での過労などでうつ病が悪化し自殺した東海地方の30代男性の労災を認定しなかったのは不当だとして、妻が国に処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、名古屋高裁の揖斐潔裁判長は1日、「業務の心理的負荷とうつ病の悪化による自殺には因果関係がある」として処分を取り消した一審判決を支持し、国側の控訴を棄却した。

 判決は、男性の時間外労働時間などが国の労災認定基準に達していないとした一方、業務とうつ病の悪化との関係は「総合的に検討して判断するのが相当だ」と指摘。原告代理人によると、2011年に改定された国の基準だけにとらわれずに労災が認められるべきだとした判断は極めて珍しいという。

 判決によると、男性は09年8月ごろ、うつ病を発症。症状が悪化し10年3月に自殺した。勤務していた清掃関連会社での時間外労働は、死亡直前の1カ月に100時間を超え、職場で叱責(しっせき)などもあった。妻は労災申請したが、不支給処分を受けた。昨年11月の一審名古屋地裁判決も、業務と自殺との因果関係は「基準を参考にしつつ、必要に応じて修正して判断するのが相当」として、処分の取り消しを言い渡していた。

 国側は「判決内容を精査し、関係機関と協議して対応したい」としている。

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