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<尾東 こぼれ話> 願い

(2017年1月7日) 【中日新聞】【朝刊】【愛知】 この記事を印刷する

 身長125センチ。8日に成人式を迎えるが、小学生に見られることも多い。希少な染色体異常で障害がある瀬戸市の池戸美優さん(20)。「背は今も少しずつ伸びているんです」と母親の智美さんはほほ笑む。

 智美さんにとって成人式出席は3つ目の夢だった。一つ目は結婚式の参列、二つ目は選挙の投票。どれも実現できたが、時には「本人が望んでいるのか」と疑問を投げかけられることもあった。

 「確かに美優はうまく意思表示ができないけど、障害があっても、投票や成人式など受けられる社会の権利と義務はきちんと果たしたい」と智美さんは静かに話す。次の夢は、と問うと、美優さんの黒髪をそっとなでながら「あと10センチ伸びたら、ヘアドネーション(毛髪の寄付)をしたい。いろんな人に支えられてきたので、美優も誰かの力になることを願っていると思うから」と答えた。

 2人の夢もすくすくと育っていきますように。(堀井聡子)

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