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高野院長の遺志継いで 福島・広野 ふるさと納税 寄付続々

(2017年1月11日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
画像原発事故後も、患者の診療を続けてきた高野病院=福島県広野町で

 東京電力福島第一原発事故後も福島県双葉郡広野町で、患者の診療を続けた高野英男院長(81)が亡くなり、常勤医不在となった高野病院の存続に向け、全国から町に寄付金が寄せられている。町はボランティア医師の交通費や宿泊費を支給するため、ふるさと納税を利用した寄付を9日から募集したところ、10日夕には300万円を超える寄付が集まった。

画像亡くなった高野英男院長=2013年11月撮影

 病院には内科の寝たきりの高齢者や精神科の患者ら102人が入院している。高野院長が昨年末の火災で亡くなった後、町と南相馬市立総合病院の医師らが「高野病院を支援する会」をつくりボランティア医師を募ると、全国から応募が相次いだ。

 町は9日午前11時、ボランティア医師の約3カ月分の宿泊費や交通費として250万円を目標にインターネット上で寄付金を募集。ふるさと納税制度の対象になり、寄付額に応じて所得税や住民税が一部控除されるが、返礼品はなく礼状のみ。それでも全国各地から集まり、10日昼には目標額に達した。同町の担当者は「こんなに早く集まるとは」と驚く。

 寄付者からは「頑張ってください!」「尽力されてきた高野医師の意志を引き継ぐ形ができることを祈っております」などの応援メッセージが届いた。

 寄付の募集は2月末までで、目標額を上回る分は、町の地域医療のための事業などに充てる。支援する会の会長も務める遠藤智町長は「高野病院が存続し、被災地の医療体制を崩壊させないよう、全力で取り組みたい」と話している。

 寄付はガバメントクラウドファンディング「Ready forふるさと納税」(https://readyfor.jp/projects/hirono−med)のホームページからできる。問い合わせは広野町=電0240(27)2111=へ。

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