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過敏性腸症候群で下痢続く

紙上診察室

(2017年1月31日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

Q 過敏性腸症候群で下痢続く 

 数カ月前から下痢で悩んでいます。過敏性腸症候群(IBS)と診断され、胃腸薬を服用していますが、1日5〜6回の下痢が続いています。(男性・81歳)

A 精密検査受け、治療を

 IBSは、腹痛や腹部の不快感を伴う下痢、便秘が慢性的に続く疾患です。ある調査では、日本人の7人に1人が罹患(りかん)しているとされますが、病院を受診するほどの症状の人はわずかです。腸の知覚過敏やけいれんが原因と考えられており、ストレスや感染症がきっかけとなり発症することが多いです。

 診断は、問診と血液や便の検査、大腸内視鏡検査、CTスキャンなどの精密検査を行い、がんや腸炎など他の疾患が認められない場合に確定します。

 治療として、まずは食生活の見直し、運動不足や睡眠不足の解消といった生活習慣の改善、ストレスの回避、常備薬の副作用の確認を行います。薬は整腸薬、下痢止めや緩下剤、抗コリン薬、セロトニン阻害薬、高分子重合体などを症状に応じて使います。それでも効果がない場合は、ストレスなどが強く関与している疾患でもあり、一種の抗うつ薬や抗不安薬を併用することもあります。

 下痢の原因はいろいろあります。もし精密検査が不十分な可能性がありましたら再検討してもらい、IBSで間違いなければ、前述した治療を順に行うのが良いと思います。ある研究によると、IBSはプラセボ(偽薬)効果があり、偽の薬を内緒で使っても40%の患者に効果があるとされています。かかりつけ医を信頼して、何でも相談されるのも重要なことと思います。(名古屋市立東部医療センター第二消化器内科部長・伊藤恵介さん)

画像伊藤恵介さん

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