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重症高血圧と診断されて(上) 「命の危険」判明

(2017年2月14日) 【中日新聞】【朝刊】 この記事を印刷する

厳しい節制に直面

 日本人の3人に1人が罹患(りかん)し、国民病ともいえる高血圧症。多くが、塩分の多い食事を食べ続けたり、太ったりしたことによる生活習慣病だ。昨秋、重症の高血圧と診断された記者(58)が、3カ月余りの“闘病体験”を振り返る。(白井康彦)

 「上が190、下が120。高いですね。すぐに病院で診察してもらってください」。昨年10月中旬に受けた社内の定期健康診断。私の血圧を計測してくれた看護師さんの声を聞き、ショックを受けた。

 この数値がどの程度に当たるのか。すぐにインターネットで検索すると、「重症の高血圧。命の危険がある」などと恐ろしい言葉が並んでいる。高血圧仲間の同僚に数値を告げると「すごい」などと一様に驚いた。

 ただ、これまで体調の異変は感じなかった。自覚症状のない高血圧の人は多く、高血圧には「サイレントキラー」(沈黙の殺人者)という異名があるということを思い出した。

 内科で診察を受けたのは1週間後。男性医師から「血圧が高いと、脳梗塞や脳内出血など、死に直結する病気になる可能性が高まります」との言葉をもらい、血圧降下剤のカルシウム拮抗(きっこう)薬を飲み続けるよう指示された。

 高血圧では、血管は細くなり、弾力性も失われ、血液量が多くなっている。カルシウム拮抗薬は、血管を広げて血圧を下げる作用がある。私が処方されたのは、安価なジェネリック(後発薬)だ。ただ、血圧が下がらない限り、飲み続けなければならない。

 「親族に高血圧の人はいませんか」。診察の際、この点も尋ねられた。私の父は、高血圧がもとで68歳の時に脳内出血で倒れて左半身不随になり、76歳で2回目の脳内出血のため死亡した。そんな父の死因を話すと、「父親と体質が似ている可能性があるので、気をつけて」とアドバイスされた。

白井記者の血圧と体重の推移

 治療を始めるに当たって、過去の健診データを入手。生活習慣に問題が多いときに、血圧が上がっているのが分かった=グラフ参照。たばこはもともと吸わないが、単身赴任期間を含む2007〜09年は飲酒量が相当増えた。つまみには塩分が濃いものが多いので、塩分摂取量も増えただろう。単身赴任は「職住近接」だったので、明らかに運動不足でもあった。

 私が血圧が高くなり始めたことに気付いたのは、健診で最低血圧が110を超えた2010年。白米をほとんど食べずに、半年で体重を約9キロ減らした。体重減少に伴って血圧も大きく下がった。

 ただ、このころは常に「何か食べたい」という気持ちが頭から離れなかった。しばらくすると、反動で食べる量が元に戻って体重が増加。血圧も上昇傾向に。

 2年前に再び一念発起。白米をおわんの八分目程度に抑えるなどの減量を始めた。「体重を減らせば血圧は下がるはず」との思いがあった。ところが、血圧は下がらず、昨秋の「上の血圧190」で驚く羽目に。

 「体重を減らすだけではだめ。食事で塩分制限をしっかりやってください」。医師からそう厳命され、「自分にできるだろうか」と不安がよぎった。

 高血圧の基準 日本高血圧学会が示すのは3段階で、1(ローマ数字の1)度(軽症)「最高血圧140〜159または最低血圧90〜99」、2(ローマ数字の2)度(中等症)「最高血圧160〜179または最低血圧100〜109」、3(ローマ数字の3)度(重症)「最高血圧180以上または最低血圧110以上」。3(ローマ数字の3)度はただちに治療が必要とされている。

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