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重症高血圧と診断されて(下) 食生活の改善 徹底して減塩指導

(2017年2月15日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する
画像「うーん、最低血圧が110か」と頭を抱える筆者。職場で毎日測っている=中日新聞社で

 昨年10月中旬の社内定期健康診断で「最高血圧190、最低血圧120」という高い数値にショックを受けた記者(58)。処方された血圧降下剤のカルシウム拮抗(きっこう)薬を、翌週から毎朝一粒ずつ飲み始めた。

 効果は歴然と表れた。飲み始めて10日後の11月上旬(6日間)の平均は「158、116」だったが、11月下旬(4日間)の平均は「136、103」と一気に下降。

 「ちょっと薬を飲むだけで下がるとすると、高血圧なんてすぐに治るのでは」との思いを抱いた。すぐに甘い考えだったと知らされることになるのだが…。

 実際、今年2月上旬になっても、「142、107」とほぼ変わらない状態が続いた。おまけに、年末年始のバタバタで、薬を飲むのを計3日間忘れた。

 薬の影響で、体調に異変も出た。仕事中に頭のふらつきを感じるようになったのだ。原稿をパソコンで書くときなど、クラクラして集中力が出ない。これはまずい事態だ。医師に聞くと、「よくある副作用ですが、そのうち治るでしょう」とのこと。その通り、年明けにはなくなった。

 服薬と並行して進めなければならないのが、塩分の多い食生活の改善。この壁は、途方もなく高く感じた。

 私は、妻と5年前に死別し、長男が3年前に独立してから、高校生の三男と二人暮らし。夕食準備は私の担当だが、自炊力がほとんどないので、スーパーで買った総菜をテーブルに並べることが多い。総菜は保存のため塩分が多く含まれる上、「食べ残しはもったいない」と残り物を平らげるのが習慣となっていた。休みの日には外食することも多い。

 どうすれば塩分を減らせるか−。悩んだ末、減塩の食事指導に定評のある三重大病院栄養指導管理室を、今月6日に訪ねた。

 そこで提出したのが、過去3日間の食事を撮った写真9枚。例えば、スーパーで購入した総菜を並べた夕食や、懇親会の鍋料理で、管理栄養士の石留真寿美さん(41)は「塩分がかなり多めですね」と顔をしかめ、調味料に含まれる塩分量の一覧表をくれた。

 日本高血圧学会は高血圧対策として、塩分摂取量を1日6グラム未満に抑えることを勧めている。しかし私は2倍以上の塩分を取ってきたのは確実で、あまりの多さに、背筋に寒気が走った。

画像三重大病院が筆者用につくってくれた献立の例(一部画像処理)

 そこで同室のスタッフが、私の生活に合った指導書をまとめてくれた。主な点は▽スーパーで買う総菜の量を減らして、生野菜を足す▽おかずの中の煮物は一品だけにする▽自分の適量の食事を知る−の3つだ。

 このうち煮物を減らすのは、手っ取り早い減塩の方法だという。「煮物は塩味が全体に染み込んでおり、塩分が濃い。控えめにしてください」とアドバイスしてくれた。

 他にも、ラーメンの汁を残すことや、みそ汁は一日一杯に限定、血圧を安定させる野菜や果物を多く食べる、酒は適量で抑えるなども効果があるという。

 減塩は長期間の取り組みが欠かせない。病院で最初から重い課題を示されると挫折しそうだが、この指導書の範囲なら可能かも。「最悪の事態を避けるために、努力してみよう」という気になり、帰宅する足取りが軽くなった。(白井康彦)

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