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iPS軟骨で関節治療 京大 ラットに移植し修復

(2017年3月10日) 【中日新聞】【朝刊】【その他】 この記事を印刷する

 あらゆる細胞になる人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から小さな軟骨を作り、ラットの関節に移植して傷んだ軟骨を修復したと、京都大のチームが9日、仙台市で開かれた日本再生医療学会で発表した。

 軟骨は、他人に移植しても拒絶反応が起きにくいのが特徴。あらかじめiPS細胞から大量に軟骨を作っておけば、治療に利用できると期待されている。

 発表した京都大iPS細胞研究所の妻木範行教授は「1つのiPS細胞から無限に軟骨を作ることができる。安価で安定した軟骨再生の実現につながる」と話した。数年以内に、けがなどで軟骨を失った人への移植を目指す。

 チームはiPS細胞にタンパク質を加えて培養し、直径2〜3ミリのミニ軟骨を作った。生体の軟骨と同様に、軟骨細胞の周りをコラーゲンなどのタンパク質や糖が覆う構造をしていた。

 ラットの関節でクッションの役割をする軟骨を傷つけ、傷を埋めるようにミニ軟骨を移植したところ半年後には傷が修復されていた。人の細胞から作った軟骨が、ラットの骨とくっついていることも確認した。

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