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茶カテキン 肝臓で効く

(2017年3月30日) 【中日新聞】【朝刊】【岐阜】 この記事を印刷する

岐阜大グループ解明 LDL取り込み促す作用

画像茶カテキンの肝臓での作用について説明する長岡教授=岐阜大で

 緑茶に含まれる茶カテキンが、動脈硬化のリスクを高める悪玉コレステロール(LDL)を肝臓に取り込んで分解や排せつする働きを助け、LDLの血中濃度を下げる仕組みを岐阜大応用生物科学部の長岡利教授(58)らの研究グループが突き止めた。ドイツの食品科学の専門誌電子版に掲載された。(兼村優希)

 LDLの大半は肝臓で作られ、血液を通じて細胞膜などのもとになる脂質を運ぶ。ただ血中濃度が高くなると、動脈硬化などの心疾患にかかるリスクが高まると知られている。肝臓は血中濃度が高くならないよう、LDLの分解と排せつもしている。

 茶カテキンの一つ「エピガロカテキンガレート(EGCG)」を継続的に摂取すると、肝臓でLDLが、より取り込まれることは分かっていたが、仕組みは知られていなかった。

肝臓細胞での茶カテキンの作用

 長岡教授らは、ヒトの肝臓細胞を培養し、EGCGを加えて実験した。

 すると、LDLと結び付いて肝臓に取り込む受け皿となるタンパク質「LDL受容体」が増え、一方で受容体を分解する酵素「PCSK9」が減ることを発見した。さらに受容体を作る橋渡し役となる遺伝子因子を増やす作用があることも見つけた。

 食品科学の専門誌として有名な「モレキュラー・ニュートリション&フードリサーチ」電子版2月9日号に掲載された。

 医療現場では、血中のLDL値を低下させるため、受容体の活性化薬「スタチン」が広く処方されている。長岡教授は「茶カテキンと一緒に摂取すれば、LDLの血中濃度を下げる効果がさらに高まる。身近な緑茶の効用を見直してほしい」と期待する。

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